ゼンリンは8月27日、国内主要都市の街並みを再現した3D都市モデルデータをゲーム開発企業などに9月2日から提供すると発表した。カーナビで利用してきたデータをUnityなどの開発環境で扱える汎用フォーマットで提供。ゲームやシミュレーションなどでリアルな街を再現できるとしている。
提供するのは、ビルなど構造物の形状やテクスチャ画像が3D空間に表現された「3D都市モデルデータ」。カーナビ向けに東京など政令指定都市の中心部についてデータを整備しており、これをUnityや3DCG関連ソフトなどで利用可能なFBX形式に変換して提供する。ゲーム・シミュレーション関連企業に直接販売するほか、Unity開発者向けの「Unityアセットストア」でゲーム開発者に販売していく。
Unityアセットストアでは、東京・秋葉原の街並みデータ「Japanese Otaku City」を近く無償公開する。秋葉原駅を中心に約625×625メートルのエリアが再現されているという。同データはCCライセンス(表示 4.0国際ライセンス)で公開されており、データを使ったゲームの販売も可能だ。
ゼンリンは、専用の調査車両で走行して取得した画像から独自技術により3D地図データを作成している。これまでも地図データをゲーム関連企業などに提供しており、「地図とエンターテインメントの融合」の可能性を見出したとしてゲーム開発イベントなどで限定的にデータを提供するなど、開発者を支援してきた。活動を通じて「改めてゲーム開発における地図の有用性を確認できた」として、カーナビ向けに独自フォーマットで整備してきた3D地図データを汎用性の高いフォーマットに変換した上で提供する。
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