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決済、タクシー、音楽──“リアル”へ急加速する「LINE」(3/3 ページ)

» 2014年10月09日 21時08分 公開
[岡田有花,ITmedia]
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出資「受けるつもりはない」 IPOより新たなチャレンジ

 決済やデリバリー、ゲーム、漫画、音楽――LINEが今回発表した新サービスはどれも目新しいものではなく、ライバルも少なくないが、LINEは高い普及率とグローバルに広がるユーザーネットワークを強みに市場を攻略していく構えだ。

 LINEユーザーはASEAN各国や南米などを中心に急拡大している一方で、中国で接続不能となり、米国では「Facebookメッセンジャー」や「WhatsApp」などローカルアプリに押されて苦戦している。出澤COOは「中国は復旧に向けて最大限努力している。米国は大きなライバルがいて攻略はチャレンジだが、着々といろんな施策を打っている」と述べた。

 日米株式市場への上場がうわさされていたが、年内の上場は見送ると発表した。森川社長は「LINEがいつ上場すると発表したことはなく、選択肢の1つとして考えていた。大事なのは事業を安定的に伸ばすこと。きょう発表したすべてが成功するかは正直分からないが、新たなチャレンジを行い、確実に安定的な収益につなげるのがIPOより重要だ」とコメントした。また、他社から出資を受ける可能性についても「今のところは特にない」と述べた。

 また、「韓国の国家情報院がLINEの通信を傍受している」と報じられた件について問われた森川社長は、改めて否定。「われわれにそのような連絡はないし、対応したこともない。システムのセキュリティレベルを考えると、そういった事実はないと判断している」と述べた。

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