欧州宇宙機関は11月12日、探査機「ロゼッタ」(Rosetta)が、人類初の彗星着陸を目指す着陸機「フィラエ」(Philae)を分離したことを確認したと発表した。フィラエは約7時間かけてチュリモフ・ゲラシメンコ彗星への着陸を目指す。成功の知らせが地球に届くのは13日午前1時ごろになる見込みだ。
ロゼッタは現在、地球から5億950万キロの火星軌道と木星軌道の間にある。2004年3月の打ち上げから総距離60億キロの旅を経て、今年8月にチュリモフ・ゲラシメンコ彗星に到着。秒速18キロ以上で移動する同彗星を周回しながら観測を続けてきた。
この日は複数のチェックを経て、日本時間の午後4時過ぎに投下へのゴーサインが出た。フィラエの公式Twitterアカウントは「ロゼッタと離れるのはさみしいけれど、彗星に何があるのか待ちきれない!」とツイート。午後5時35分、ロゼッタは着陸ポイントの「アギルキア」(Agilkia)への軟着陸を目指しフィラエを分離・投下した。
ロゼッタからの電波が地球に届くまで28分20秒かかるため、ドイツ・ダルムシュタットのESA管制センターが分離を確認したのは午後6時3分だった。
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