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NHK「クローズアップ現代」“やらせ”指摘で中間報告 一部で誤り認める

» 2015年04月09日 11時46分 公開
[ITmedia]

 NHK「クローズアップ現代」で“やらせ”があったと出演者が指摘している問題で、NHKは4月9日、中間報告を公表した。番組中の撮影場所を「活動拠点」とコメントしたことについては「誤りであり、裏付けが不十分であった」と認めたが、その他の点では記者と出演者の話が大きく食い違っているとして、さらに調査するという。

photo NHKの中間報告

 問題になっているのは昨年5月に放送した「追跡“出家詐欺”〜狙われる宗教法人〜」。多重債務者を出家させて名前を変えさせ、金融機関から住宅ローンをだまし取る手口の実態を追った内容だ。

 これに対し、番組中で詐欺のブローカーとして紹介された男性が、NHK記者から「ブローカー役になって債務者とやりとりする演技をしてほしい」と依頼された“やらせ”があったとして、NHKに訂正放送を求めている。

 NHKは記者や出演者から聞き取りなどを実施。男性は、撮影当日に大阪市内のホテルのカフェで打ち合わせた際に「ブローカー役を演じるよう依頼された」と答えたのに対し、記者は「演技の依頼はしていない」と一貫して否定し、大きく食い違っているという。

 ただ、記者がビルの1室を訪れる場面で「看板の出ていない部屋が活動拠点でした」とコメントしている部分については、裏付けが不十分で、誤りだったことを認めた。

 NHKは今後、関係者の話が食い違う点を中心に調査を進めるほか、番組の構成や演出に過剰な点はなかったかなどについても調べ、改善策を盛り込んだ調査報告書を早期に公表するとしている。

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