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「Apple Watch」のバッテリーは205mAh、プレスチモグラフを搭載──iFixitの解剖で分かったこと

» 2015年04月25日 08時36分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Appleの一連のモバイル製品の分解マニュアルを掲載しているWebサイトiFixitが、「Apple Watch」の発売日である4月24日(現地時間)、Sportモデル(38ミリ)の分解リポートを公開した。

 本稿執筆現在、無印Apple Watch(ケースがステンレス製の、Sportより高価格なモデル)も解剖中だ。

 この分解で、Appleからは発表されていないバッテリーの放電容量が明らかになった。Appleは公式サイトでApple Watchのバッテリー持続時間を「一晩の充電で18時間持続する」と説明しているが、具体的なスペックは公表していない。

 ifixit 1 バッテリーは比較的簡単に取り出せる

 38ミリのSportのバッテリーは3.8V、0.78Whのリチウムイオンバッテリーで、放電容量は205mAh。他のスマートウォッチ、例えばMotorolaの「Moto 360」や「Samsung Gear S」のバッテリーは300mAh、「LG Watch Urbane」のバッテリーは410mAhだ。

 なお、Appleの公式サイトによると、「42mmのApple Watchのバッテリーは通常、より長く持続」するという。また、同社は有償でのバッテリー交換サービスを行うとしている。

 プロセッサの「S1」については、アップグレードできるかもしれないといううわさがあったが、iFixitは分解の結果、このうわさ(希望)には“重大な懸念を抱く”としている。極小の特殊なネジで留められたパネルやデジタルクラウンのブラケット、複雑に配線されたケーブルなどがS1を取り出しにくくしているという。

 ifixit 3 S1の背面。傷だらけだ

 この他、Appleが心拍数計として紹介しているセンサーには「プレスチモグラフ(体積変動記録装置)」機能が搭載されていることも分かった。プレスチモグラフは、動脈血流量の変化を測定する装置で、血栓症の診断などに使われる。iFixitはこの機能をAppleが公表していないのは、米国の医療関連製品の認可当局である食品医薬品局(FDA)の法規に関連するとみている。

 iFixit恒例の「修理しやすさ」は10点満点の5点と意外と高かった。文字盤のスクリーンやバッテリーが外せることが得点につながった。S1を含むそれ以外の部品を外すのはほぼ不可能としている。

 ifixit 2

 iFixitの詳細な分解リポートはこちらで楽しめる。

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