――動画学習自体の認知は広がっているとは思いますが、実際サービスを提供している側の感覚としてはどうなのでしょうか。
森:ユーザー数は伸びてはいますが、まだまだこれからですね。お金払ってでも見たいと思える価値あるものを作らないといけない。「俺の店ではうまいラーメンを作る!」という気概だけでは不十分で、そもそもラーメンを食べる文化自体をもっと広めないと、という思いもあります。
伊能:eラーニング市場自体も、1000億円程度で横ばいですよね。そもそもマーケットが成長していない。
森:調査会社は計算間違えてないかな!? って思うくらい変わらない(笑)。競合とかライバルとか言って争ってる場合じゃないです。
伊能:一緒にマーケットを広げようとしている同志ですよね。
森:そうなんですよね。今は「ここに石油があるらしい!」と信じてお互いのやり方で掘っているイメージ。人のを奪う余裕なんてないですし、むしろ情報交換を積極的にしています。まだ本当に石油があるのか分からないですが……あるとしたら早く誰かが掘り当てないといけないんです、未来のために。
伊能:昨年あたりから、スマートフォンを娯楽以外にどう活用するかを本格的に考え始めた人が増えたように思います。これまで積極的にスマートフォンを使ってこなかった人にこそ「こんな風に使えるよ」を届ける余地はあるかもしれないですよね。
――ドコモのスマートフォンにプリセットとか……。
森:いいですね。もしgaccoさんがそれでうまくいったら僕らも他社と協同できるよう頑張ります(笑)。
伊能:むしろ製品開発側からお願いされるくらいにならないといけないですね(笑)。
1年間やってきて強く思っているのは「お金にならないから辞めます」とは言えないぞ、ということ。まずはきちんと続けられる体制を作ることで、受講者のみなさん、コンテンツを提供してくれた先、それぞれの期待に応えていかなくてはと感じています。
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