2012年に退職後、カフェ経営などまったく違う分野に挑戦した。しばらく電化製品からは離れていたが、14年10月にハッカソンに出場したこと、IoT弁当箱「X Ben」の製品化プロジェクトに携わったことで「また“デジモノ”に関わりたい」という思いが芽生え、家電ブランド設立につながったという。
UPQは性能とデザイン、価格の両立を追求。ハードウェアスタートアップとして家電開発を手掛けるCerevoが協力し、製品の輸出入や品質管理のノウハウを学び、国内外の工場や部品メーカーと直接交渉することで低価格を実現した。
第1弾となった製品群の本格的な開発にとりかかったのは6月ごろから。約2カ月ほどだが、既存品のカラーリングを変えているわけでなく、ほぼ全ての製品でオリジナルの機能や要素、デザインを加えているという。
今回のコンセプトカラーは、この夏の流行色である青と緑のハイブリッド。電化製品ではあまり見ない色であるとともに、「これだけスピード感を持って開発できるスタートアップだからこそ、最新の流行をすぐに取り入れることができるというアピール」と、中澤さんは選んだ理由を話す。
今回の製品群を「ファーストシーズン」と位置付け、季節の流行色などを取り入れながら、コンセプトカラーを変えていく予定だ。年度内には異なる製品、カラー展開の「セカンドシーズン」の発表を予定する。
開発面やサポートなどで連携するCerevoの岩佐琢磨社長は「技術を追求し開発に没頭する汗臭いイメージではなく、自分の実現したいコンセプトやアイデアを形にするために奔走するというハードウェアスタートアップの新しい形。こんなスタイルを取る人がもっといてもいい」と評価する。両社は、価格的に優位になる製品の検討や開発ノウハウの共有などで今後も協力していくという。
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