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地図表示もレシピ検索も――ホームボタン長押しで次にするアクション予測 Androidに新機能「Now on Tap」

» 2015年11月10日 15時24分 公開
[山崎春奈ITmedia]

 Google日本法人は11月10日、Android 6.0端末向け検索新機能「Now on Tap」をリリースした。スマートフォンの画面上のテキストを解析し、検索結果や関連アプリを直接起動する。

photo 読んでいる記事からユーザーの次のアクションを予測。検索結果や地図表示に直接遷移できる

 Webブラウジングやメッセンジャーの画面でホームボタンを長押しすると、画面上のテキストを自動的に解析し、検索結果や連携アプリ起動などのサジェストをカードで表示する。OSにひもづいた機能のため、アプリを問わずどんなシーンでも利用できる。

 読んでいるWebサイトに登場する地名近辺の地図、LINEの会話中に出てくる料理名のレシピなど、ユーザーが次にするアクションを予測し、コピー&ペーストする手間なく検索できる。検索だけでなく、待ち合わせの時間と場所をGoogleカレンダーに登録、店名で食べログのレビューを確認、ワンタップで電話を起動――と、他アプリにも連携する。

photo 会話中に出てきた料理名「フォンデュ」のレシピをクックパッドで検索
photo 店名、待ち合わせの時間を認識し、Googleカレンダーにワンタップで登録
photo アプリを問わず対応。TwitterをはじめSNSでも使える

 10億以上の場所やものごと、500億以上の属性や関連性を認識する独自データベース「ナレッジグラフ」、アプリ内のコンテンツや機能へより深く高精度にリンクするためのAPI「App Indexing」など、これまでGoogleが培ってきた自然言語処理のノウハウを活用して実現した。

 日本語は英語に続く2言語目の提供となる。モバイルからの検索利用率が高い、App Indexing対応アプリが比較的多い、文字入力がアルファベットに比べ煩雑になりがち――などを踏まえた判断であり、「日本だからこそ真価が発揮できる機能」と、徳生裕人製品開発本部長は利便性向上に期待を寄せる。

 「Nexus 5X」「Nexus 6P」など、最新バージョンのAndroid 6.0対応端末で利用できる。他OSへの展開などは現段階では予定していない。現在解析対象となるのはテキストのみで、画像や動画の情報は取得しない。

 「人の思考や会話の中ではお店を決めて、日時を決めて、という流れは自然だが、コンピュータに理解させられるようになったのは自然言語処理の技術が発展してきたからこそ。社内でも野心的な取り組みであり、ユーザーのみなさんのフィードバックを得ながらより良いプロダクトにしていきたい」(徳生本部長)

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