「LINE MUSIC」がダウンロード数で世界5位に――App Annie Japanは12月2日、音楽ストリーミングアプリの市場トレンドレポートを発表した。米国に次ぐ音楽市場を抱える日本に「巨大なチャンスがあるのは明らか」と今後の発展可能性を見込んでいる。
市場全体では、上位10アプリのダウンロード数は約15%増、課金収益は2倍以上に成長するなど拡大が続く。その中でトップに立っているのは「Spotify」で、アクティブユーザー数、ダウンロード数、収益の3冠を達成している最大手だ。
アジア太平洋地域からは中国「QQ Music」(4位)、日本「LINE MUSIC」(5位)がダウンロード数の上位に食い込んだ。6月にスタートしたLINE MUSICは「ローンチして最初の四半期に、ダウンロード数の世界トップ5に入ったことは大きなインパクトを与えた」と評価する。
今年、日本では同アプリや「AWA」など大手レコード会社と提携したサービスが相次いでスタートし、「デジタル音楽の情勢に変化」が起きた。7〜9月のストリーミングアプリのデータ消費量は前年同期から約4倍に増えており、今後の拡大を予想。「モバイルが普及し、大規模な音楽市場を有する日本には巨大なチャンスがあるのは明らかで、世界的なプレイヤーを引きつけることは間違いない」とした上で、国内向けコンテンツの確保が重要になるとみている。
欧州では「Spotify」「SoundCloud」「Deezer」の3アプリが人気を集める。インドでもスマートフォン普及率上昇を追い風に市場が拡大しており「Saavn」「Gaana」がAndroidアプリのユーザー数トップ10にランクインした。過去1年で順位を上げたサービスはラジオストリーミングではなくオンデマンドライブラリを提供している傾向が強い。
2014年にユーザー数1位となったパーソナライズドラジオ「Pandora Radio」は、米国で引き続き首位を保っている。新たな傾向として「My Mixtapez」などミックステープ型のストリーミングアプリの人気が拡大しており、ユーザーが新たな音楽との出合いを求めていること、ジャンルに特化したサービスの可能性などを読み取れるとしている。
「Apple Music」はiOS端末にはプリインストールされており、Android版も11月に公開されてから日が浅いため、集計から除かれているようだ。
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