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カドカワ、代ゼミと提携で「N高」生徒向け予備校「代ゼミNスクール」4月に開校へ

» 2016年01月12日 19時58分 公開
[片渕陽平ITmedia]

 カドカワと高宮学園代々木ゼミナール(代ゼミ)は1月12日、通信制高校「N高等学校」の提携通学コースとして、同高で大学進学を目指す生徒を対象にした「代ゼミNスクール」を4月に開校すると発表した。代ゼミの高宮敏郎副理事長は「教科書レベルから最難関の東大医学部まで、生徒ごとに学びをプロデュースする」と意気込む。

photo 「代ゼミNスクール」の公式サイトより

 大学進学に特化した講座を、専用の校舎(東京・代々木)で受講できる。「フリーセレクトプラン」と題し、高校1年生から3年生まで学年にとらわれず、個々のスケジュールに合わせて週1〜6日まで通学日数を選べるのが特長だ。

 習熟度や科目に応じて、2000以上の講座から生徒自身で選択できる。映像授業と対面授業から形式を選べるほか、マンツーマンの個別授業も用意し、小・中学校の基礎内容の復習など、個別で勉強できる環境を整える。授業は代々木ゼミナールの講師陣が受け持つという。

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photo 映像授業のイメージ

 代ゼミの総合学習管理システム(SMS)も採用。スマートフォンやPCから受講予約が可能で、学習の進捗状況も確認できる。通学時に限らず、自習スペースや校舎に隣接する「代ゼミタワー」の食堂なども利用可能だ。

photo 総合学習管理システム(SMS)

 対象者はN高に在籍する生徒で、出願料1万円、入学金5万円が必要。年間の授業料は、週1日通学の場合で27万円、週6日通学で95万円――と、全部で6段階のプランを用意する。夏期講習などの別途料金はなく、入学時の授業料のみで1年間を通して受講できるという。

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 今回の提携で、全国の代々木ゼミナールの校舎をN高のスクーリング会場に利用。N高の沖縄本校、バンタンデザイン研究所(東京・大阪)の3カ所に加え、全国12会場で展開する。

photo スクーリング会場は全国12カ所に

 ドワンゴの川上量生社長は、東大受験に特化した全寮制の「N塾」に対し、同スクールを「通学しながら予備校に通う、より一般の生徒を対象にした」と位置付けを説明する。「高校の授業は、決められたカリキュラムの中で“天下り的”に与えられた授業をそのまま享受するもの。自分で受験の目的を定め、押しつけではなく主体的に考える――そんな仕組み作りができると思う」(川上社長)と狙いを語った。

photo 高宮敏郎副理事長(左)と川上量生社長(右)

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