「好きなことで、生きていく」の現在
YouTuberの未来は? “日本で最初の動画レビュアー”ジェットダイスケさんの考える、動画配信のこれから(1/3 ページ)
「好きなことで、生きていく」――2014年、YouTubeのCMに「YouTubeの動画配信で収入を得る人=YouTuber」が起用され、話題を集めたのは記憶に新しい。体を張った「やってみた」企画やゲームプレイの実況、メイク講座、漫才やコント、ミニドラマなど、さまざまなコンテンツでファンを獲得し、既存のテレビや雑誌にも活躍を広げるYouTuber。日本のYouTube視聴者は米国に次いで多く、潜在市場は大きい。
YouTuberに限らず、ボカロP、歌い手、ゲーム実況、Web漫画家、ハンドメイド作家など、作品やコンテンツが動画やSNSで広がり、数年前までは考えられなかった経緯で独立し、生計を立てるまでに至る人は少なくない。
もはや「リアルとネット」という対比が意味をなさなくなった今、「好きなことで、生きていく」人々は、何に挑戦し、どんなことを考えているのか。第1弾として、国内で活躍するトップYouTuberの1人、“日本で最初の動画レビュアー”であるジェットダイスケさんに話を聞いた。
2006年にスタート 「最初はあくまで動画置き場」
ジェットダイスケさんがYouTubeで動画配信を始めたのは2006年2月のこと。Googleに買収される前のYouTubeは、サービスとして知名度を上げてはいたものの、まだ安定性に難があり、積極的に活用しているユーザーは国内ではほとんどいなかった。
大学時代から映像作家として活動し、1990年代半ばからWebサイト制作や自主制作映画の配信などに取り組んできた経歴を持つジェットさん。ガジェットや電子機器のレビューを題材に、当時流行の兆しを見せていたブログを2004年にスタートし、音声やビデオのPodcastにも挑戦してきた。
新興サービスのYouTubeは、当初はあくまで手軽に動画を配信でき、読者にも簡単に見てもらえるツールとして活用を始めたという。当時のブログやサーバは容量が小さく、大容量の動画ファイルは扱いにくかった。「ブログにリンクできる動画置き場」「一見さんに見つけてもらえる宣伝の場」を兼ねるサービスとして捉えていたそうだ。カメラや家電など、日本の電子機器への海外からの注目もあり、米国を中心に国外からのアクセスも比較的多く、ブログとはまた少し違った楽しさを感じたという。
ジェットさんが動画配信に手応えや期待を感じたきっかけの1つが、2009年に東京・お台場に現れた実物大「機動戦士ガンダム」を収めた動画だ。建設途中の下半身だけの状態も記録し、数日後には完成した姿をいち早く配信。YouTubeの「おすすめ動画」にも選ばれ、海外のWebニュースサイトにも掲載された。世界に一気に広がっていく感覚――言語を超えて理解できる映像ならではの面白さだった。
「今はお金になることを見越して動画配信を始める人も多いと思うが、当時はもうかるかどうかなんて考えもしなかった。そもそも動画が流行るのかどうかも分からなかったし、乱立するサービスもどこが生き残るのか……。自分だけでなく、やりたいことをやろう、楽しいことをやろう、という気持ちで動いていたと思う」(ジェットさん)
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