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Nest LabsでCEO交代──“iPodの父”トニー・ファデル氏から元Motorola Mobility幹部へ

» 2016年06月04日 18時28分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Alphabet傘下のNest Labsの共同創業者でCEOのトニー・ファデル氏は6月3日(現地時間)、同社のCEOを退くと発表した。退任後も「Alphabetとラリー・ペイジCEOのアドバイザーとして」同社に留まるという。

 fadell 1 CEO退任発表ブログには全社員と撮影した画像が掲載されている

 後任には、Alphabet傘下のGoogleがMotorola Mobilityを買収した後、Motorola Mobilityで同社のIoT部門Motorola Home担当上級副社長を務めた経験のあるマルワン・ファワズ氏が就任する。

 fadell 2 トニー・ファデル氏(左)、マルワン・ファワズ氏(右)

 ファワズ氏はGoogleがMotorola Homeを米ARRISに売却した際にGoogleを離れ、幾つかのIT企業の外部取締役を務めていた。

 ファデル氏は退任の理由を「“leave the Nest(巣立つ、という意味もある)”の時期が来たと決めた」からと説明している。「Nestの未来は、強力で経験豊かな幹部チームと、われわれが構築した向こう2年分のロードマップにより、これまでと同様に輝かしい」。

 2010年創業のNest Labsは、家庭用サーモスタットと煙感知器でIoTの先駆者として注目され、2014年にGoogleに買収された。Google傘下になってからは、買収したDropcamの監視カメラ以外には、新製品を出していない。

 fadell 3 Nestの商品はサーモスタット、煙感知器、監視カメラのみ

 Nest Labsの不調については、2月に米Business Insiderが、5月に米The Informationがそれぞれ報じている。ファデル氏はThe Informationのインタビューで、Dropcamの従業員が期待したほど優秀ではなかったと語り、これに対して元DropcamのCEO、グレッグ・ダフィ氏が自身のブログで抗議した。

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