米Alphabet傘下のNest Labsの共同創業者でCEOのトニー・ファデル氏は6月3日(現地時間)、同社のCEOを退くと発表した。退任後も「Alphabetとラリー・ペイジCEOのアドバイザーとして」同社に留まるという。
後任には、Alphabet傘下のGoogleがMotorola Mobilityを買収した後、Motorola Mobilityで同社のIoT部門Motorola Home担当上級副社長を務めた経験のあるマルワン・ファワズ氏が就任する。
ファワズ氏はGoogleがMotorola Homeを米ARRISに売却した際にGoogleを離れ、幾つかのIT企業の外部取締役を務めていた。
ファデル氏は退任の理由を「“leave the Nest(巣立つ、という意味もある)”の時期が来たと決めた」からと説明している。「Nestの未来は、強力で経験豊かな幹部チームと、われわれが構築した向こう2年分のロードマップにより、これまでと同様に輝かしい」。
2010年創業のNest Labsは、家庭用サーモスタットと煙感知器でIoTの先駆者として注目され、2014年にGoogleに買収された。Google傘下になってからは、買収したDropcamの監視カメラ以外には、新製品を出していない。
Nest Labsの不調については、2月に米Business Insiderが、5月に米The Informationがそれぞれ報じている。ファデル氏はThe Informationのインタビューで、Dropcamの従業員が期待したほど優秀ではなかったと語り、これに対して元DropcamのCEO、グレッグ・ダフィ氏が自身のブログで抗議した。
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