米Appleは6月8日(現地時間)、開発者向けWebサイトで、近く実施予定のApp Storeの変更について発表した。
App Store内での検索結果にアプリの広告を表示するようになり、サブスクリプション(月額課金)制アプリの柔軟性を高める。
App Storeでユーザーが検索すると、その検索語と関連性の高いアプリの広告が表示されるようになる。この「Search Ads」のβが今夏開始になり、秋にまず米国のApp Storeで始まる。
例えば下図のように、「写真フィルター」と検索すると、「LightRight」というアプリの広告が検索結果のトップに表示される。
広告は検索結果のアプリとほとんど同じフォーマットで表示されるが、広告だと分かるようにアプリ名の下に青い「Ads」バッジ(色は変わるかもしれない)が明示される。
林信行氏によるインタビュー記事によると、ユーザーのプライバシーを保護するため、広告表示に当たってはユーザーの検索履歴やプロフィールのデータを開発者に提供することはないという。
サブスクリプション制度の改善点は以下の6点。有料アプリの売り上げ配分は従来どおり開発者が70%、Appleが30%のままだが、サブスクリプション制アプリの場合、2年目から開発者の取り分が上がるので、長く使い続けたいアプリを開発するモチベーションが上がりそうだ。
複数プランが登場すれば、ユーザーにとっても選択肢が増えることになる。
Appleは1月、App Storeの元日の売上高が1億4400万ドルで過去最高だったと発表した。直近の業績発表では、Appleの総売上高に占めるiTunes StoreやApple Music、その他のサービスの割合はわずか12%ではあるが、主力のiPhoneの販売が減速する中、その他サービスの改善はAppleにとって重要だ。同社は来週開催の年次開発者会議「WWDC 2016」で、サブスクリプション制音楽サービス「Apple Music」の大幅アップデートを発表するとみられている。
今回発表されたApp Storeの改善については、林信行氏によるフィル・シラー氏インタビューに詳細な説明がある。
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