WWDC(Appleの年次開発者会議)2016でティム・クックCEOが最後にとっておいたものが「Swift Playgrounds」。iPadがあればSwiftによるプログラミングを学ぶことができる無償のアプリだ。今秋にApp Storeで公開される。「iPadを使うことで、世界中の、数億の人たちがプログラミングを学べる」とクックCEOが話すと喝采を浴びた。
子どもたちがAppleの開発したプログラミング言語Swiftを使ってアプリの作り方を学ぶことができるソフトだが、iPadの中だけで完結できるというのが特徴。開発言語の基本を学べるだけでなく、コードをiPadの実機でフルスクリーン動作させ、検証することができる。iOS開発がmacOSのXcodeで行わなければならないのは変わらないが、基本的な学習はiPadでできるというわけだ。そして、エミュレーターではなく、実機の加速度センサーなどを使って物理エンジンを体験することもできる。
チュートリアルはゲーム形式で、Byteというかわいいキャラクターがゲームのステージをクリアし、パズルを解いていくとプログラミングの基本が学べる仕組み。
ソフトウェアキーボードにはQuickTypeが組み込まれており、ショートカットバーからコードに必要なキーワードが候補として表示され、ワンタップで入力できるようになっている。今回は発表されなかったが、OLED搭載と噂される新しいMacBook Proの「タッチバー」のヒントがここにあるのかもしれない。
学習するだけでなく、実際に自分が開発したコードを、このアプリを使っているほかのユーザーと共有できる仕組みも設けられている。Xcodeにこのコードをインポートしてビルドし、アプリにすることも可能だ。
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