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iPhoneガレバン「ワンボタンコード」と「ワンノートコード」の深淵GarageBandオンザラン(4/5 ページ)

» 2016年07月17日 22時00分 公開
[松尾公也ITmedia]

ミュートボタンはピアノのサステインと逆

 手弾きでコードを弾くときにはもう1つ重要な奏法がある。ミュートだ。画面左端の、コードが表示されていない部分、ここを押さえた状態で弾くと、モコモコしたサウンドになる。弦に触れただけできちんと押さえ込んでいない状態だったり、ブリッジにてのひらの腹をくっつけて弾いたりするときの音。それが出せるのだ。1弦ずつ弾いた時にも、コード弾きしたときにも、このミュートは有効だ。

photo 画面の左側を押さえて弾くと、ミュートされたサウンドになる

 例えて言うならば、ピアノにおけるサステインペダルと同様の機能を持つ。あっちはペダルを押している場合には音が伸びるけど、ミュートボタンは音が伸びないという、逆の効果だけど。

 演奏中にミュートを操作すると、それはちゃんと記録される。ピアノのペダルポイントと同様に、ピアノロール(ギターロール)の一番下に、表示されるのだ。これは、記録モードにしておけば、後で追加して、この部分はミュートってやることもできる。

photo ピアノのペダルポイントのようにミュートをかける範囲を決められる

 ミュートした空ピッキングを効果的に使うと、リアルなジャカジャカサウンドが奏でられるのだ。ベロシティをゼロにしても、それっぽい効果が出るのでいろいろ試すといいだろう。

お手本は、AUTOPLAYにあった

 「リアルなジャカジャカ? じゃあ、どう弾けばいいのよ?」と疑問に思った方は勘がよい。実は筆者もAUTOPLAYで演奏されたコード弾きをそのまんま、もしくはちょっとだけ修正して使っているのだ。

 CコードにしてAUTOPLAY1で使われたノートを実際に見てみよう。弾き方としては「↓ ↓ ↓↑↓↑」という、ダウン、ダウン、ダウンアップダウンアップというよくあるコードストローク。

photo ピアノロールで、AUTOPLAY1で使われたノートを見てみる

 ちょっとおかしいのに気づくだろうか。聞こえてくる音と比べて記録されている音数が少ない。3回目のダウンストロークに相当するノートがない。

photo ピアノロールをさらに下にスクロールさせると、謎の部分が出てくる

 6弦ギターの最低音はEで、コードを弾きやすいように変則チューニングした場合でも使えるよう、Smart Guitarではそのさらに下のDまで出せるようになっている。しかし、そのさらに下の2オクターブ分がピアノロールには表示されているのだ。ウッドベースでも使えるようにしているわけ?

 ジャジャン! 実はここにSmart Guitar最大の秘宝が隠されているのだ。

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