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銀座線と丸ノ内線の“秘密基地” 東京メトロ「中野車両基地」に行ってきた太田智美がなんかやる(1/3 ページ)

» 2016年08月05日 13時30分 公開
[太田智美ITmedia]

 東京都中野区にある東京メトロ「中野車両基地」。ここでは銀座線と丸ノ内線の車両部内システム開発やネットワーク機器の運用管理、車両技術の調査研究、技術開発、車両故障対応などを行っている。今回、東京メトロは中高生向けに「鉄道ワークショップ」を開催。中野車両基地内を見学し、車輪の仕組みを考える実験も行うという。夏休みの自由研究みたいで楽しそう!――そんなわけで潜入してきた。


東京メトロ「中野車両基地」

 まずは中野車両基地内にある「中野工場」に訪れる。中野工場の主な仕事は3つ。電車の使用状況に応じ、電車全般の検査を行う「全般検査」と呼ばれるもの(前回検査から8年以内のスパンで実施)、制御装置・走行装置・ブレーキ装置などの検査を行う「重要部検査」(前回から4年以内または走行距離60万キロ以内に実施)、そして新車購入時や大規模な改造・修繕を実施したときに行う「臨時検査」だ。

 工場内の「車体職場」では、車体を持ち上げ、車体下に取り付けられている照明やモーターを制御する機器などを全て外し、1つずつ点検・整備しているという。工場の中は冷暖房ゼロ。扇風機がわずか2〜3台しかない低温サウナのような中で作業は行われていた。


東京メトロ「中野車両基地」

東京メトロ「中野車両基地」 奥に作業している人が

東京メトロ「中野車両基地」 持ち上げられた車体

東京メトロ「中野車両基地」

東京メトロ「中野車両基地」

 ここでは、車体が持ち上げられているため全体の様子を見ることができるのだが、注目したいのは車体前の部分がカポっと外れるようになっていること。これは非常時に前から人が出られるようにとの配慮からだという。というのも、地下鉄を開通するにはトンネルを掘らなければならず、そのコストが膨大に掛かる。掘削する幅を最低限に抑えるため、非常時には横から人が出るのではなく前からも出られるような構造にしているのだそうだ。


東京メトロ「中野車両基地」

東京メトロ「中野車両基地」

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