続いて「台車職場」へ。台車とは、車両本体の下に取り付け、車軸や車輪などを設置する部分。ここでは車軸や台車枠、集電装置などを点検、修理している。
台車職場は広く、建物が2つに分かれており、車軸や台車枠を扱う建物に入ると先ほどとは打って変わってスーっと涼しい風を感じる。実は、ここでは地中熱を利用した最新の空調システムを使用している。地下の土は夏も冬も一定の温度を保っているため、夏場でも涼しいのだ。
広々とした空間の中、点検・整備を終えて新品の車輪が付いた車軸がきれいに並べられている。車輪は外に向かって切り下がっているのが重要で、路線によって車輪の切り下がり角度も異なるそうだ。例えば、丸ノ内線と比べて千代田線はもっとなだらかな踏面形状になっているという。
車輪の横側から見た姿にも注目したい。車輪は強度を強くするために波打っている。新品の車輪は厚みが約5センチ。これが、再びこの工場へ戻ってくるころには削れて約1.8センチまで細くなっているという。
車輪はすり減ってしまうため定期的に代えるが、車軸は基本的に同じものを使い続ける。ただし、再出荷前には必ず超音波検査で中に傷がないか調べるという。
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