北極海などに生息するニシオンデンザメは最高で約400年生き、最も長生きする脊椎動物かもしれない――そんな研究成果を、コペンハーゲン大学などが8月11日に発表した。雌の個体だと成熟するまでに約150年かかるという。
ニシオンデンザメは北極海などの水深100〜1200メートルに生息。体長は最大約5メートルほどだが、成長スピードが遅く年間1センチほどしか大きくならないため、長生きする魚と考えられていた。だが、サメは軟骨しか持たず、硬骨魚類と違って骨に成長の跡が残りにくいため、従来の手法では年齢を正確に知ることは難しかった。
研究チームは、サメの目の水晶体が一生変化しないことから、年齢を導き出せると考えた。漁船の網に誤ってかかった28匹から水晶体を取り出し、含まれる放射性炭素を基に年齢を推定したところ、うち1匹が392歳だと分かった。これより長生きの動物は、500年生きるアイスランド貝しか発見されていないため、脊椎動物の中ではニシオンデンザメが最も寿命が長い可能性があるという。
研究成果は、米科学誌「Science」に8月12日付で掲載された。
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