ソフトバンクロボティクスホールディングスは10月13日、ロボット「Pepper」を中国で販売すると発表した。OSは中国Alibabaが開発・提供する「YunOS」を搭載。中国におけるPepperは、Alibaba Robotを通じて中国独自のものとして販売するという。
Pepperはこれまでに日本と台湾で販売されているが、現在販売しているPepperに搭載されているのは全て「NAOqi OS」(仏Aldebaran Robotics/現SoftBank Robotics Europeが開発)。YunOSが採用された詳細は「非公開」との回答だが、中国におけるビジネスの経験と知見を持ち合わせたAlibabaグループが今回の主導を握っていることが要因の1つと言えそうだ。
YunOSを搭載したPepperのプロトタイプ(開発モデル)は、10月13日からAlibaba Cloud 2016 Computing Conferenceで展示されている。あくまで「デモレベル」(担当者)としつつ、空港で案内をしたり、チェックインのサポートをしたりといった展示を行っているという。
中国で展開するPepperの見た目は従来通りで、現段階ではソフトウェア、販売時期、販売形態などは未定。現地のデベロッパーと交流し、これから展開方法を考えていくとしている。
「YunOSを搭載したPepperの登場は、既存の開発環境(Choregraphe)やビジネスモデルなどに徐々に影響を与えていくだろう」とソフトバンクロボティクスの担当者は話す。Pepperが発表され2年半が経とうとしている今、Alibaba独自の検討が中国で行われることでどのような変化が起きるのか。
(太田智美)
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