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Twitter、9%の人員削減を発表 売上高は予想を上回るもMAUは伸びず

» 2016年10月27日 20時52分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Twitterは10月27日(現地時間)、2016年第3四半期(7〜9月)の決算を発表した。売上高は前年同期比8%増の6億1600万ドル、GAAPベースの純損失は1億300万ドル(1株当たり15セント)で、前年同期より赤字幅が縮小した。純損失は、株式報酬費やTACコスト増加の影響が大きい。そうした特別費用などを除いた非GAAPベースでは9200万ドルの黒字(1株当たり13セント)だった。

 売上高、非GAAPベースの純利益ともにアナリスト予測(売上高は6億600万ドル、非GAAPベースの純利益は9セント)を上回った。

 twitter 1 売上高推移

 月間アクティブユーザー数(MAU)は前年同期比3%増、前期からほぼ横ばいの3億1700万人。モバイルからのMAUがMAU全体に占める割合は前期より1ポイント増え、83%だった。日間アクティブユーザー数(DAU)は7%増で、増加率は第1四半期が3%、第2四半期は5%と徐々に増加していることを強調した(人数は不明)。

 twitter 2 DAU推移(人数は不明)

 動画およびライブ動画の広告の売上高が好調で、特に大統領候補のディベートのライブの広告枠は過去最短で完売したという。

 同社はまた、全社員の約9%を削減するリストラ計画も発表した。主に販売、パートナー、マーケティング部門で実施する。期末時点での従業員数は3910人なので、約350人が削減されることになる。このリストラにより、2017年中の黒字転換を目指すとしている。

 ジャック・ドーシーCEOは発表文で「われわれの戦略により、オーディエンスとエンゲージメントは成長しており、DAU、ツイートのインプレッション、滞在時間が伸びた。コアサービスの改善を続ける中、成長拡大の大きな可能性を見ている。われわれには明確なプランがあり、長期的な成長に向けて必要な変革を行っている。将来の売り上げ増加の鍵となる要素は好転しており、われわれはTwitterの未来に自信を持っている」と語った。

 Twitterは9月、salesforce.com、Google、Apple、Microsoft、Disneyなどと買収交渉を始めたとうわさされたが、その後主要な交渉先がすべて手を引いたと報じられている。

 電話会見での質疑応答の質問のほとんどに、アントニー・ノトCFO(最高財務責任者)とアダム・ベインCOO(最高執行責任者)が対応した。「ライブ動画以外にどのような革命的な戦略があるのか?」という質問にはドーシー氏が「われわれの製品は既に革命的だ」と答え、数百の細かい改善を可能な限り迅速に追加していると語った。

 Twitterは業績発表の電話会見を、当初太平洋時間の27日午前4時に予定していたが、直前に5時に変更した。また、通常は1時間の設定の会見は約50分で終了した。

【Update】電話会見終了後、Twitter傘下のVineがサービス終了を発表した(別記事)。

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