米Appleは10月27日(現地時間)、新型「MacBook Pro」を発表した。2015年3月に発表した前モデル以来、約1年7カ月ぶりの新型。物理ファンクションキーに代わって「Touch Bar」を搭載するモデルを用意する。価格は14万8800円(以下、税別)から。
米カリフォルニア州クパチーノで開いた新製品発表イベントで、ティム・クックCEOが披露した。
新たに、キーボードのファンクションキーが並んでいた部分に帯状のマルチタッチ対応ディスプレイ「Touch Bar」を搭載。Webブラウザの進む/戻る、音量や明るさ調整、絵文字や予測入力など、ソフトウェアにあわせてさまざまな機能を割り当てたボタンなどを表示できる。タッチバーの右隣には指紋認証センサーを備え、端末のロック解除、ユーザー切り替え、オンライン決済認証などに「Touch ID」が利用できる。
ボディーはアルミ製。ラインアップは13インチと15インチで、色はシルバーとスペースグレイの計2色。13インチモデルは厚さ14.9ミリで従来より17%薄くなり、重さは約1.37キロ。15インチモデルは厚さ15.5ミリで従来より14%薄くなり、重さは約1.83キロ。
ディスプレイは、輝度が従来の300カンデラから500カンデラ(iPhone 6sと同等)に向上した。sRGBより25%多い広色域に対応し、緑と赤をより鮮やかに表示できる。コントラスト比は67%向上したという。
キーボードは第2世代の新しいバタフライ構造を採用。トラックパッドの大きさは従来モデルに比べて最大2倍となった。内蔵スピーカーは新設計で、ダイナミックレンジが2倍、音量が最大58%向上。重低音は2.5倍大きくなったという。
CPUは、第6世代のIntel Coreプロセッサを搭載。13インチモデルは最大3.3GHzのデュアルコアIntel Core i7、15インチモデルは最大2.9GHzのクアッドコアIntel Core i7を搭載する。15インチモデルは、新たに最大2TBのSSDが選択できる。
インタフェースは、USB-Cと互換性のあるThunderbolt 3ポートを採用。最大40Gbpsの転送速度により、14時間のHDビデオや2万5000枚の写真のコピーが1分未満で完了するという。
全てのポートで充電とビデオ出力の機能が統合されており、最大2台の5Kディスプレイを接続できる。タッチバーとTouch ID搭載モデルには4つ、非搭載モデルには2つ備える。一方で、従来モデルが備えていたHDMIポート、フルサイズのUSB-Aポート、SDカードスロットは廃止された。
価格は、Touch BarとTouch IDを搭載する13インチモデルが17万8800円から、15インチモデルは23万8800円からで、発送は2〜3週間後を予定。
新型MacBook Proの詳細を解説したフィル・シラー氏は、今回の新型MacBook Proの発表の中で「45年続いたファンクションキーへのレクイエム」と話した。
なお、本体デザインやカラーバリエーションは新モデルと同様ながら、従来と同じ物理的なファンクションキーを備えるベーシックな13インチモデルも用意する。価格は14万8800円で、28日から発送する。
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