フルーツや植物が「発酵する音」をテーマにしたアート作品「発酵シンフォニー」が、資生堂主催のイベント「LINK OF LIFE エイジングは未来だ 展」(10月28日〜11月3日)で異彩を放っている。
ブースを出展しているのはサントリー。展示では、透明な筒に入った砂糖水に野菜やフルーツ、植物などを漬け込み、それらが実際に発酵する様子を見ながら、発酵時の音をスピーカーから聞くことができる。
発酵させるのは、リンゴ、ショウガ、ホップ、巨峰ブドウ、米麹で作った甘酒、ゴミ(リンゴの皮や芯、発芽小麦などをごっちゃにしたもの)、キウイ、トマト、パイン、発芽アズキ、ザクロ、ローズマリーの12種類。それぞれのスピーカーに耳を当てると、パインは雨音のような、キウイは不規則な、米麹で作った甘酒はお米を炊いているような、ショウガは強い炭酸がパチパチはじけるような音がする。
サントリーによれば、この展示はもともと「資生堂らしいきれいなものを作るのは悔しいので、腐ったものなどを置いてみたらどうだろう?」というアイデアから生まれたもの。「腐ったもの」から「発酵」という発想にたどり着き、「発酵時の音」にフォーカスすることを決めたという。
「地球が誕生して45億年。その地球がなぜ動植物たちの死骸まみれにならないのか。それは微生物たちが有機化合物を分解してくれているからだ。これこそエイジングだと、私たちは思う」(サントリービジネスエキスパート西川圭さん)
(太田智美)
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