「親愛なるMicrosoft、Teamsの発表おめでとう!」──。チームコラボレーションツールを手掛ける米Slackは11月2日(現地時間)、米Microsoftによる競合サービス「Microsoft Teams」の発表に合わせ、米New York Timesに全面広告を掲載した。
Microsoft Teamsは、企業向けOffice 365ユーザーのみが利用できるチャット中心のリアルタイムチームコラボレーションツール。該当ユーザーであれば自動的に使えるため、立ち上げ段階から数千万人のユーザー数が見込める。
Microsoftは直近の業績発表で、企業向けOffice 365のMAUを8500万人と発表している(プラン別内訳は不明で、Teamsは一番安いBusinessプランでは使えない)。
一方、2009年創業のSlackは10月にDAUが400万人を超え、有料会員数は125万人と発表した。
Slackは全面広告(ブログで同じ文章を掲載している)で、Microsoftが競合として参入したことは「正直なところ少し怖い」が、ライバル登場で改革速度はアップするから歓迎するとして、「(先輩として)幾つかのアドバイスを差し上げよう」と語った。
いわく、こうしたサービスで重要なのは機能の数ではなくユーザーとの密接な関係から作り上げた細かい使い勝手。オープンなプラットフォームであることも重要だ。そして、最も重要なのはユーザーへの愛だと強調した。「われわれの顧客をMicrosoft Teamsに乗り換えさせたいなら、われわれと同じくらい顧客の成功にコミットし、彼らの幸福のために尽くす必要がある」という。
Slackは特に言及していないが、これは、IBMが1981年にパソコン市場に参入したときにApple(のスティーブ・ジョブズ)がWall Street Journalに出した全面広告を想起させる。その後、Appleの主力製品の「Apple II」はIBMのPCにシェアを奪われることになったが。
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