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活版印刷の“にじみ”再現「にじみフォント」、DNPが開発 画像処理で揺らぎ演出

» 2016年11月21日 11時43分 公開
[ITmedia]

 大日本印刷は11月18日、活版印刷の風合いを再現したというオリジナルフォント「秀英にじみ明朝L」を発表した。同日からソフトバンク・テクノロジーのWebフォントサービス「FONTPLUS」(月額1080円から/税込、以下同)で提供する。

photo 従来の明朝体(上)と「にじみ」を表現した書体(下)

 はらいの先端や“うろこ”の角が丸くなったり、太くなったり、線がランダムに揺らいだりする――など、活版印刷された文字の特徴を分析。それらの特徴をフォントに反映させる専用プログラムを開発し、同社のオリジナル書体「秀英体」に画像処理を施した。

photo 活版印刷された文字の特徴を分析
photo 「太らせ量」「ゆらぎ量」をシミュレーション

 文字の「太らせ量」「ゆらぎ量」などの強弱をプログラムでシミュレーションし、書籍本文やポスターの見出しなどになじむよう調整。通常の秀英体と比べて太く柔らかい印象を与えつつ、ちらつきを抑え、スマートフォンやタブレット端末などで表示しても読みやすく仕上げたという。

 同フォントはWebフォントサービス「FONTPLUS」の利用者向けに提供。FONTPLUSは、ページビューに応じて料金を支払う「スマートアライアンス」(月額1080円から)と年間契約の「バリューアライアンス」(年額1万2960円)のプランを用意している。

 今後は「にじみゴシック」「にじみアンチック」などのラインアップを追加するほか、FONTPLUS以外のサービスでも提供を予定している。

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