中国Lenovoはこのほど、ノートPC「ThinkPad」シリーズをアップデートし、ラインアップの一部にカラーバリエーションとしてシルバーを追加すると発表した。新色追加にあたって実施した市場調査では、日本の匿名掲示板「2ちゃんねる」も参考にしたという。
ThinkPadシリーズといえば、多くの人が“黒くて四角いノートPC”を連想するほど、伝統的で揺るぎない個性を持つブランド。「ThinkPadと言えば黒」これは2005年にThinkPadを含むIBMのPC事業がレノボに買収された後も変わりない。
それほどまでに強烈なアイデンティティーを持つThinkPadに、なぜ新色のシルバーを追加したのか。米ラスベガスで開催中のCES 2017で、Lenovoのプライベートブースにいたハードウェア担当のケビン・ベックさんに尋ねたところ、その理由を次のように語った。
「ユーザーのニーズを探るために、Web上のありとあらゆるユーザーフォーラムを参考にした。Amazon(のカスタマーレビュー)やブログ……日本の“2ちゃんねる”も参考にしている」(ケビン・ベックさん)
ユーザーが欲しているものを探るために、ThinkPadについて議論しているさまざまなWebサイトでユーザーの声を多く収集してきたという。その中で、年配者がノートPCのボディーカラーに伝統の黒を好む一方、若者はシルバーを好んでいることが分かったという。
「15周年を記念したスペシャルモデルなど、ThinkPadにはシルバーモデルをたびたび登場させてきた。ThinkPadが重視しているのは、使い勝手とユーザー満足度。新色も塗料が異なるだけで、材料や従来から続く品質はブラックモデルと変わらない」(ケビン・ベックさん)
来年以降の新モデルでシルバーのカラーバリエーションが引き続き採用されるかは未定であり、今回のシルバーモデル投入は試験的な意味合いもあるという。これまで、Web上で「シルバーのThinkPadが欲しい」と書き込んだことがあるユーザーは、その声がメーカーに届いたことになるのかもしれない。
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