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「写真から指紋を盗撮」防ぐシートが進化 見た目を“指紋っぽく”改良

» 2017年03月21日 10時06分 公開
[ITmedia]

 ピースサインした写真から指紋を盗み取って不正ログインに悪用する――そんな攻撃を防ぐために、国立情報学研究所(NII)はこのほど、指先に貼り付けて指紋を隠すシート「BiometricJammer」の改良版を公開した。従来は幾何学模様だったが、指紋に似せた模様を新たに採用し、ユーザーが見た目に違和感を抱きにくくしたという。

photo 改良版
photo 従来版

 NIIは昨年10月、デジタルカメラの高画素化に伴い、カメラで撮影した画像から指紋が読み取られ、不正ログインやなりすましなどに悪用される恐れがあると指摘。同時に、指紋の盗撮を防ぐ幾何学模様を指先に貼り付けるシート「BiometricJammer」を発表していた。シートを貼ると、写真からは指紋情報を読み取られなくなるが、接触式の指紋センサーは通常通り使える(認識される)のが特徴だ。

 新開発した改良版は、幾何学模様の代わりに指紋に似せた模様を採用。装着時のユーザーの違和感を軽減しつつ、貼り付けるときにベース素材を塗る作業が不要になり、より簡単に利用できるという。

 同技術は、国際情報通信見本市「CeBIT 2017」(3月20日〜24日、独ハノーバー)に出展される。

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