まるで武将? Adobeのフォント「源ノ明朝」名前の由来は
米Adobe Systemsが米Googleと協力して開発したオープンソースの新フォント「源ノ明朝」(げんのみんちょう/英名はSource Han Serif)の名称が、「まるで武将のようだ」と話題になっている。
源ノ明朝は、日本語と簡体中国語、繁体中国語、韓国語をカバーしたセリフ書体で、7つのウェイトと6万5535の字形を収録。2014年にリリースした「源ノ角ゴシック」(げんのかくゴシック/Source Han Sans)と対となるフォントだ。
なぜ“武将のような”フォント名になったのか。Adobe日本法人に聞いた。
――なぜ「源ノ明朝」という名称なのでしょう?
ネーミングには1年以上の歳月をかけ、日中韓米の4カ国間で検討を重ねた結果、「Source」をキーワードに各国に適した名称が決定されました。英語名は「Source Han Serif」なので、日本名には「Source」を意味する「源」という漢字を使っています。
「Source」という名称は、オープンソースフォントであることにちなんでいます。2012年に米Adobeから欧文フォントの「Source Sans」と、14年に「Source Serif」がオープンソースで提供されており、「源ノ角ゴシック」「源ノ明朝」はその欧文を組み込んでいます。そこに漢字の意味を持つ「Han」をつけて、明朝(セリフ書体)は「Source Han Serif」、角ゴシックは「Source Han Sans」となりました。
「源ノ明朝」「源ノ角ゴシック」の「ノ」は、「風の谷“の”」的なジブリメソッドを踏襲して日本語のイメージを加えました。カタカナの「ノ」を選んだのは、平仮名の「の」より視覚デザイン的に「源」「明朝」「角ゴシック」とのバランスが良く、一つのネーミングとして認識されやすいだろうという判断からです。
――読みはなぜ「みなもとの」ではなく「げんの」なのでしょうか?
すでに世の中に存在するフォントの名称は避ける必要があったことに加え、「みなもと」は歴史上の人物にもいるように、日本では一般に浸透しているため、Adobe独自のフォントであることが明確に識別できるような特別な名称を選びました。
――源ノ明朝の字面が「源頼朝に似ている」との声もあります。
「源ノ角ゴシック」を2014年7月に発表した当時から、ネット上で「もし明朝がでたら『源ノ明朝』? 武将感ある」的なことを言われていました。Adobeは念のため、そんな名前の武将が本当に実在した確認しましたが、調べた限りでは歴史上の偉人にはいなかったようです。ただ、このお名前の人物は、探せばいらっしゃるかもしれませんね。
明朝体のデザインも長い歴史を受け継いだ文化ですので、歴史上の人物にたとえられるほどみなさまに長く親しまれる書体になることを願っております。
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