先日、“謎のAI半導体メーカー”として扱われ、ネットで話題となったNVIDIA。GPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)の世界トップシェアを誇る有名企業だが、あまりその分野に精通していない人にとってはなじみが薄いかもしれない。
ITの世界には、しばしば意味や読み方が分からない「専門用語」(あるいは難読用語)がある。「Altキー」「Escキー」「IEEE」など、詳しい人にとっては当たり前のものでも、「見たことはあるけど、何のことかよく分からないし、そもそも読めない」という人も多いはず(ちなみに、読み方は、オルトキー、エスケープキー、アイトリプルイー)。
明日から使えるかもしれないITのトリビアを紹介する連載。最近ちまたで話題になっている身近なものを中心に取り上げていきます。
今回話題となったNVIDIAの読み方は、「エヌビディア」。1993年に設立された同社はPC向け「グラフィックボード」の「GeForce」シリーズで高い評価を受け、GPUメーカーとして知られているが、近年はAI(人工知能)や自動運転車分野でも注目を集めている。
しかし、“謎のメーカー”と言わないまでも、読み方の分かりにくい「難読企業」は他にも存在する。
読み方が分からないとしばしば話題に上がるのが、台湾のPCメーカーASUS。ASUSの読み方をめぐっては「アサス」「エイサス」「アスース」など諸説あったが、なぜかNVIDIA騒動に引っ張られる形で、国内のTwitterで“謎のトレンド入り”を果たした。
ASUS JAPAN公式アカウント(@ASUSJapan)は「ASUSはASUSと読みますよ♪」とツイート。「なるほど、ASUSはASUSと読むのか!」と危うく納得してしまうところだったが(?)、実はASUSの読み方は2012年10月より「エイスース」に統一され、既に決着がついている。また、これを機に、日本法人の社名「アスース・ジャパン」も「ASUS JAPAN」に変更された。
ASUSはPCのマザーボード出荷が世界一。日本でもノートPCやスマートフォンなどでなじみが深いが、その読み方はまさに“謎”というにふさわしい難易度を誇っている。
スマートフォンやタブレットなどで親しんでいるといえば、中国の「Huawei」(華為技術)もこれにあたる。最近は、スマホの料金を安く抑える“格安SIM”の需要もあり、Huawei製のSIMロックフリースマホを目にする機会が増えた。
ITmediaにいると、よく家族や友人に「どのスマホがおすすめ?」という質問をされる。特に、ずっとキャリア端末を使っていて、SIMロックフリースマホが気になり始めた人に多いのだが、「フーウェーどう?」「ヒァウェイって使いやすい?」などと聞かれることがある。
一瞬、「ん?」と頭の上にクエスチョンマークが浮かんでしまうのだが、「ファーウェイ」のことだなと気付く。たまに「フアウェイ」と発音する人もいるが、正しくはファーウェイ。なじみがない人にとっては、やはり難読企業だろう。
Huaweiは、1987年に中国・深センで設立された、従業員持株制による民間企業。国内では、スマホ、タブレットに限らずウェアラブルデバイス、モバイルWi-Fiルーターなど、通信機器を数多く販売する。
ITmedia読者の中には「何をいまさら」と思う人もいるだろうが、実はあなたの身近なIT専門用語やデジタルガジェット用語が、家族や友人、同僚にとっては「難読」認定されているかもしれない。
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