パルコは5月29日、ブロックチェーン技術を活用した宅配ボックスを、東京・池袋近辺の商業施設などに9月頃設置すると発表した。同社通販サイト「カエルパルコ」で購入した商品を受け取れる。荷物の預け入れ、受け取りの記録をブロックチェーン上に残すことで「安心・安全に好きなところで受け取れるサービスを目指す」としている。
ブロックチェーンは、取引記録などをP2P方式の分散データベースで管理し、データの不正改ざんなどを防ぐ技術。配送スタッフが宅配ボックスに荷物を入れて施錠すると、納入記録がブロックチェーン上に保存される。利用者が自身のスマートフォンでボックスの解錠操作を行えば、ブロックチェーン上でデータを照合して荷物を受け取れる仕組みだ。
システムを開発したセゾン情報システムズによると、ブロックチェーンに取引記録を記録することで、特定の配送業者に縛られず「誰がいつボックスを開閉し、何を受領したか」を証明できるメリットがある。ボックスの開閉履歴や施錠・解錠要求といったデータは改ざんが難しい状態で保存されるため、誤配送や盗難による商品紛失リスクも抑えられるとしている。
導入に先立ち、セゾン情報システムズのオフィスビル内で5月30日〜6月9日に実証実験を行う。同社スタッフがカエルパルコに商品を発注し、宅配ロッカーで受け取れるかを確認。ブロックチェーンシステムが正常に稼働するかを検証する。
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