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メディア対抗の4時間耐久レースに「Google スプレッドシート」で挑む ラスト1周でまさかの……(1/2 ページ)

» 2017年09月30日 08時00分 公開
[ITmedia]

 晩夏の日差しが照り付ける筑波サーキットに僕らはいた――普段は“取材する側”のメディアが“ハンドルを握る側”として挑む「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」(メディア4耐)が9月2日に開催された。初代「ロードスター」発売の1989年からマツダが特別協賛し、今年で28回目を迎えた伝統のレースだ。そんな一戦に「ITmedia×MONOist」チームも挑んだ……「Google スプレッドシート」を駆使して。

photo メディア対抗ロードスター4時間耐久レースに挑んだ

耐久レースは“速さ”以上に“燃費”が大事

 メディア4耐は、1チーム4〜5人のドライバーが交代で運転する耐久レースだ。全長約2キロの筑波サーキットを4時間走り続け、周回数を競うというもの。ただ、速く走ればいいというわけではない。レース中に使えるガソリンは60リットルまで(満タンは40リットル、途中で20リットルを給油)と制限があり、使い切るとリタイアになってしまう。つまり、速さを競いながらもガソリンの消費ペース(燃費)を意識する必要があるのだ。

 アイティメディア社員に“プロのレーサー”はいない。燃費の調整が難しく、途中リタイアが続出する例年のメディア4耐。順位よりも「完走」を目標に挑んだ。

photo 目標は「完走」だ

 作戦はこうだ。レース中、ドライバーは本部のオペレーション担当(オペ)と常時通話できる状態にしておく。ドライバーはメーター内に表示される燃費計を確認し、1周ごとに平均燃費を報告。その燃費からオペが1周で消費したガソリンを割り出して残量を把握。さらに平均ラップタイム、残りレース時間などを加味し、走りのペース配分を指示する――というものだ。

 これらを算出する計算式をあらかじめ「Google スプレッドシート」上に用意しておき、燃費、ラップタイムをセルに入力するだけで割り出せるようにしておく。その結果から「もっとアクセルを踏んでいい」「燃費走行で」といった指示をドライバーに与えていく。

 オペを担当するのは、学生時代に「全日本 学生フォーミュラ」で活躍していた入社2年目の若手社員。燃費計算もお手の物ということで頼もしい限りだ。

photo 「全日本 学生フォーミュラ」で活躍していた入社2年目の若手社員がオペレーションを担当。Google スプレッドシートを確認しながらドライバーに指示を出す

 車内にはドライバー側から見た前方視点と、車内を映す計2台のアクションカメラを装着。さらにカメラとして取り付けたスマートフォンでYouTubeを使ったライブ配信を行い、走行中の車内を本部側が確認できるようにした。準備は万端だ。

photo 車内にアクションカメラを装着し、ドライバー視点で映像を確認できるように
photo ITmedia NEWSの太田記者も“レースクイーン”として参戦。ちなみに「ITmedia×MONOist」チームのゼッケン「17」番は「IT」をもじっているのだとか……

 さらに今年のITmedia×MONOistチームには、コンピュータセキュリティ会社のカスペルスキーと、技術系人材サービスを提供するVSNが協賛し、車体にもロゴが入っている。2社の協力もあって実現しているレース参戦。ドライバー陣は「少しでも目立ちたい」と意気込む。

photo 「少しでも目立ちたい」ドライバー陣
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