足が臭うと気絶する犬型ロボット「はなちゃん」を、ベンチャー企業のNext Technology(福岡県北九州市)が「2017国際ロボット展」(11月29日〜12月2日、東京ビッグサイト)に出展している。臭う場所を見つけると片足を上げ、お尻から消臭剤を噴射する新型「Cleaning Dog はなちゃん」(非売品)も初披露した。
はなちゃんは、鼻の先にガスセンサーを搭載。ユーザーが靴下のニオイをかがせると、アミン系、硫黄系の悪臭物質を検知する。測定結果に応じて(1)いい匂いの場合は「すり寄る」、(2)可もなく不可もない場合は「ワンワンと吠えるだけ」、(3)臭う場合は「力なくゆっくりと崩れ落ち、気絶する」――と反応が変わる。
29日から同社サイトか電話で予約を受け付ける。価格は3万5000円から(カラーや毛の種類によって変動)。
“気絶”機能の代わりに、消臭機能を備える新型も開発した。悪臭を感じ取ると、マーキングするようにお尻から消臭剤を勢いよく放つ。ユーザーの足の臭いではなく、部屋の臭いを抑えるために活用してもらう考えで、開発を進めているという。将来はバッテリーを搭載し、家庭内を歩き回れるようにする。発売時期、価格は未定。
「子どもから足が臭うといわれてショック」――はなちゃんは、そんな人の声がきっかけで開発が始まったという。Next Technologyの辻貴美花さんは「臭いを確かめたくても、数値として結果が出るのは悲しい。面白く可愛く伝えてほしいという依頼を受けて開発した」と振り返る。
現時点では1台ずつ「手作り」。ユーザーの反応を見ながら、はなちゃんのカラーや毛の種類などを精査し、量産を検討するという。
今回の出展は、制汗デオドラントブランド「デオナチュレ」を提供するシービックと共同で実施。シービックの井上芳春さん(U&Iマーケティング本部 マーケティング部 マネージャー)は「臭いへの意識が高い人は、男性には極めて少ない。はなちゃんは、男性が『もしかして臭っているのか』など臭いへの気付きを、可愛らしく伝えてくれる」と期待する。
「居酒屋の座敷席など、靴を脱ぐ機会にはなちゃんを導入し、デモンストレーションをすれば、両社のプロモーションにつながるのではないか」(井上さん)。今後は、消臭剤の提供などを検討、協力していく考えだ。
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