本田技研工業(以下、Honda)は1月10日、世界最大級の家電見本市「CES 2018」(2018年1月9日〜12日、米国ネバダ州ラスベガス)で、同社の目指すロボティクスの方向性を示した。
展示のテーマは、「3E(Empower・Experience・Empathy)」。Empowerは、「人の可能性を拡大する」という意味。人とロボティクスデバイスがそれぞれの得意領域を生かして共働することで、人に時間的、精神的、肉体的余裕が生まれ、その余裕を新たな方向に向けることで人が自らの可能性を拡大できるとの考えだ。
Experienceは、「人と共に成長する」ということ。人がロボティクスを通して全く新しい経験をすることで成長し、ロボティクスデバイスも人から学ぶことでより人のためになるように自らを成長させていく、という考え方だ。Empathyは、「人と共感する」という意。ロボティクスデバイスが人を思いやり、共感し、人が行動するためのサポートをすることを示す。
これらのコンセプトの実現には、「人と共調するAI(人工知能)が必要不可欠」とし、同社はこれをCI(Cooperative Intelligence/Hondaの考える人と共調するAI)と呼び、研究を進めているという。
展示では、3Eで取り組むCI搭載のロボティクスとして、コミュニケーションロボットのコンセプトモデル「3E-A18」や、アタッチメントを変えることでさまざまな活用ができるプラットフォーム型ロボティクスデバイス「3E-B18」「3E-C18」「3E-D18」を公開した。
3E-A18は「人との共感」をテーマにしたロボット。感情認識や表情、音、動きによるコミュニケーションを行う。特徴は柔らかい外装と丸みを帯びた形で、衝突した際の安全性や抱きしめたときの心地よさを考慮している。また、バランス制御技術とあらゆる方向に移動できる機構を搭載することで、どのような方向からぶつかっても衝撃を受け流すことができ、人と一緒にスムーズに移動できるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR