米Appleが電子書籍事業に再び力を入れようとしている──。米Bloombergのマーク・ガーマン記者が1月25日(現地時間)、独自の情報筋の話として、Appleの電子書籍の取り組みについて報じた。
Appleが前日に開発者プレビューを公開した「iOS 11.3」では、従来の電子書籍アプリ「iBooks」が「Books」という名称に変わったが、ユーザーインタフェース(UI)などに大きな変化はない。
ガーマン氏によると、BooksアプリはiBooksアプリよりシンプルなUIになり、書籍購入のUIが、iOS 11のアップデートで適用されたApp StoreのUIと統一されるという。また、オーディオブックのタブが新設されるという。iOS 11.3の正式版は今春公開の予定だ。
オーディオブックについては、Appleは昨年12月に米Amazon.com傘下のオーディオブック企業Audibleの幹部、カシール・ザファー氏をiBooksの責任者として引き抜いている(LinkedInより)。
米Googleも23日、Androidアプリストア「Google Playストア」に「オーディオブック」コーナーを開設した。英語版では、ここで購入したオーディオブックをスマートスピーカー「Google Home」シリーズで朗読できるようになった。Appleも、23日に米国などで発売したスマートスピーカー「HomePod」でBooksで購入したオーディオブックを朗読できるようにするのかもしれない。なお、Amazonの「Echo」シリーズには2016年からKindle本の朗読機能が備わっている。
Appleはかつて、米電子書籍市場でAmazonとシェアを争っていたが、2012年に米司法省に独禁法違反で提訴されてからはあまり力を入れなくなっていた。
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