Nintendo Laboの段ボール「ピアノ」が予想以上に豪華な機能を持っていることが分かった。
Nintendo Switchを段ボールで拡張する「Nintendo Labo」が2月15日、米国から2週間遅れで日本でも予約開始された。発売日は同じなので筆者はAmazon.comのほうはキャンセルして日本のAmazonで予約し直し、4月20日の到着を待つことにした。なんといっても「Variety Kit」に含まれる段ボールピアノの機能がすごい。単にピアノの音色を段ボール鍵盤で再生するだけではなかったのだ。
Joy-Conをつないだ13鍵の段ボール製キーボード「トイピアノ」で演奏できるのはピアノの音色だけではない。
切り替えは段ボール製のつまみを左上に差し込むことで行う。ピアノ、ネコ(にゃー)、コーラス、おっさん、そしてアコースティックの4種類が用意されているようだ。つまみなしだとピアノ、つまみ1でネコ、つまみ2でコーラス、つまみ3でおっさんとなる。おっさん音色の需要はあるのだろうか?
ビブラートもかけることができる。ビブラートボタンがあるわけではなくて、段ボール鍵盤本体を揺らすと、ビブラートがかかるという分かりやすい仕組み。キース・エマーソンとジョン・ロードは喜んでくれるだろうか。
そしてもう1つのつまみ○を差し込むと、Switch本体から音が出るのではなく、Joy-Conが振動する。このJoy-Conを段ボールの箱にくっつけると、箱全体が振動し、ホーン系の音が鳴る「アコースティックモード」となる。「リニア振動モーター」により非常に細かい振動を伝えることができるHD振動ならではの機能だ。
動画ではけっこういい音が鳴り響いているので、段ボールだけじゃなく、いろいろなエンクロージャーで試してみたいところだ。
ここまでの機能はVariety Kitの「トイピアノ」だが、その先がある。「録音スタジオ」に切り替えると、ソフトウェアシンセサイザーが組み込まれた音楽制作ソフト(DAW)に変身するのだ。
このモードでは5オクターブの演奏ができ、ボリューム、エンベロープ、ディレイを調整することもできる。鍵盤上部に切り抜いた紙を差し込むと、その波形を音源にしたサウンドを演奏できる。高度なシンセサイザーには自分で描画した波形を演奏できるものがあるが、ハサミを使った工作でそれができちゃうわけだ。鋸歯波、正弦波はあらかじめ切り抜かれたカードが用意されているので、デュレーションを変えた矩形波あたりは自分で作ることになるだろう。
アナログシンセサイザーのアナログさをさらに先祖返りさせたような発想である。
ドラムパートはどうするかというと、リズムカードという、同梱されるパンチカードっぽい8×4の穴を埋め、そのカードを差し込むことで、シンバル、ハイハット、スネア、キックを同時に鳴らせるリズムシーケンサーとして利用できる。プレイヤーピアノやオルゴールからの伝統的手法だ。
ピアノロール的な画面でメロディーを重ねて録音することもできる。ドラム、ベース、メロディーが多重録音されている様子が動画で公開されている。
さらに、その楽曲のテンポはJoy-Conを組み込んだ指揮棒で緩急をつけることができる。
単に段ボールピアノと呼ぶにはあまりに豊富な機能を持ったシンセサイザー。ニンテンドーDSでDS-10を遊んだときのような、音作りの楽しさが蘇ってきそうだ。
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