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「超歌舞伎」に鏡音リン Vtuberキズナアイは「踊ってみた」 「ニコニコ超会議2018」追加情報まとめ

» 2018年03月13日 22時27分 公開
[村上万純ITmedia]

 ドワンゴは3月13日、大規模イベント「ニコニコ超会議2018」(4月28日〜29日、千葉・幕張メッセ)の発表会をライブハウス「ニコファーレ」(東京・六本木)で開催した。ボーカロイドの初音ミクが出演する「超歌舞伎」には、同じくボーカロイドの鏡音リンが初出演。「ポプテピピック」「けものフレンズ」といった人気アニメのブース出展も明らかになった。

超歌舞伎 ボーカロイドの初音ミクと歌舞伎役者の中村獅童さんが出演する「超歌舞伎」
超会議 発表会の様子

「超歌舞伎」に鏡音リン W主演は1人2役に

 今年で3回目となる超歌舞伎は、引き続きボーカロイドの初音ミクと歌舞伎役者の中村獅童さんによるW主演。ボーカロイド鏡音リンが新たに出演し、リンが歌う楽曲「天樂」(てんがく)が劇中曲に決まった。

中村さん 中村獅童さんは「2017年末からけいこをしていますが、ミクさんはとにかく飲み込みが早い」と話し、会場の笑いを誘った

 演目名は「積思花顔競 祝春超歌舞伎賑」(つもるおもいはなのかおみせ またくるはるちょうかぶきのにぎわい)。顔見世舞踊の大作「積恋雪関扉」(つもるこいゆきのせきのと)に着想を得て、超歌舞伎ならではの新作に仕上げたという。舞台は平安時代で、初音ミクは十二単(ひとえ)を身にまとう。キャッチコピーは「これは、愛に似た恩返し。」で、恩返しが作中のキーワードに。主演の2人が1人2役を演じるのも見どころだ。

ミク 十二単(ひとえ)を身にまとった初音ミクが会場のスクリーンに登場。ニコファーレ会場にいた観客は“心の目”で見る状態だった

 超会議では「分身の術」でおなじみの、演者の動きをリアルタイムで映像化するNTTの技術「Kirari!」では、新たに機械学習を活用。これまで背景色と被写体の色が似ていたときは被写体の抽出が難しかったが、被写体と背景の色情報を教師データとして学習させることで、背景に変化があるようなシーンでもクリアに被写体を抽出できるようになったとしている。

NTT NTTNの映像技術が機械学習で進化

 初音ミクが山車(だし)に乗ってステージ上を練り歩く演出も実現。鏡の再帰反射を利用して初音ミクの映像を映し出す「両面透過型多層空中像表示装置」と呼ばれる映像装置を用いた山車を使うという。

ミク 初音ミクが山車(だし)に乗ってステージ上を練り歩く演出も

 ステージの近くには、歌舞伎ならではの掛け声「大向こう」の魅力を体験できる「歌舞伎シャウト」コーナーを用意。設置されたマイクに向かって叫ぶと、声が文字となってスクリーン内の役者目がけて飛んでいく。複数のマイク素子と音響信号処理により、周囲の雑音を低減するというNTTの「インテリジェントマイク」と、音場を伝送する音響システム「波面音声合成技術」を活用。騒がしい空間でも音声を拾い、可視化された大向こうの動きと同期して音声が立体的に飛んでいくとしている。

 また、昨年上演した「花街詞合鏡」をPlaystation VR向けアプリとして4月に無料配信し、Blu-ray Discも発売する。

ポプテピピックブースに「持ち帰れる竹書房」

 超アニメエリアには、「ポプテピピック」「けものフレンズ」「干物妹! うまるちゃんR」の体験型ブースを設置。ポプテピピックブースでは、「竹書房とキングレコードのビルを持ち帰れる」と発表。発表会に登壇したドワンゴの奥井晶久さんは、「部分的にビルの一部をひきちぎって持って帰れるようなものかもしれない」と話したが詳細は不明。「竹書房は初日でなくなることが想定されるので、2日目はキングレコードのビルを用意します」(ドワンゴの伴龍一郎さん)

竹書房 「ポプテピピック」ブースに「持ち帰れる竹書房」
うまる うまるちゃんのかぶり物

 けものフレンズブースでは、壁を登りながら制限時間内に謎のモンスター「セルリアン」を倒していくアトラクションを用意。倒したセルリアンは持ち帰れる。うまるちゃんブースでは「グータラこたつむり競争」を実施。うまるちゃんのかぶり物をしてこたつを背負い、「グータラできる快適グッズ」(ポテトチップスやコーラが想定される)を集めながら競争するという。

踊るキズナアイ Vtuberが続々登場

 「超音楽祭」の出演が発表されていたバーチャルYouTuberのキズナアイは、日本航空(JAL)がスポンサードする「踊ってみたフェス」にも登場。振付師、JALグループ社員、客室乗務員、来場客約1000人と一緒に踊る。同じくバーチャルYouTuberの「電脳少女シロ」は超ゲームエリアでゲーム実況を行う。「バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさん」も超会議への出演が決まった。

キズナアイ キズナアイが「踊ってみた」に

自衛隊で護衛艦のVR「描いてみた」では異世界転生を体験

 自衛隊ブースでは、ヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」の乗艦をVR(仮想現実)で体験。格納庫やエレベーターの昇降など、ドワンゴのスタッフが撮影した艦内の様子を楽しめるとしている。また、航空自衛隊に所属するアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」の3代目機種「T-4」の一部を民間初展示。今回は尾翼部分のみを専用台座で展示する。

VR ヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」のVR
飛行機 「ブルーインパルス」の3代目機種「T-4」の尾翼を展示

 超描いてみたエリアでは、「異世界転生」が可能に。主人公が現実世界でトラックにひかれるなどして命を落とし、今とは違う別世界に転生する――という体験を再現するため、本物のトラックを用意。トラック自体は動かないが、車体付近に写真スポットを用意し、トラックにぶつかった体で撮影した後、おみくじで転生先を決められる。

 ドワンゴは、4月13日に再度ニコニコ超会議の発表会を開催。追加情報を発表する。

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