NTTドコモと沖縄県石垣市は3月28日、AIやIoTデータを活用して、観光地の混雑予測や駐車場の遠隔監視などを行う「スマートアイランド」の実証実験を開始した。観光客向けサービスの向上や自治体業務の効率化を図り、地域活性化に貢献するのが目的。5月31日まで。
具体的には、(1)個人宅や市関連施設の水道メーターや漏水の遠隔監視、(2)駐車場の釣り銭残存状況の遠隔監視、(3)観光地の混雑予測などを行う。
既存の水道メーターを電子式メーターへ置き換え、低消費電力のIoT向け無線通信方式「LoRa」(ローラ)対応無線機と接続することで、ネット上で水道メーターの状況を把握。職員の稼働削減と漏水の早期発見ができるか検証する。
駐車場には、料金精算機にセンサーを設置。3G/LTE通信機を使ってネット上で駐車場の状況を把握し、業務効率化と観光客のサービス向上につなげる。
また、数時間先の特定エリアでの人数を予測する試みも行う。携帯電話ネットワークの仕組みを利用して作成する人口統計と、NTTグループのAI「corevo」(コレボ)を構成する「時空間変数オンライン予測技術」を組み合わせる。
同技術は、過去一定期間の人口密度分布の時系列データから、時間と空間の影響パターンを学習し、数時間程度先の人口密度分布を予想するもの。駐車場の空き情報と合わせて状況を可視化することで、効率的な観光ルートの案内などにつなげられるか検証するという。市役所だけでなく、観光客や店舗の従業員などもスマートフォン上で確認できるようにする。
ドコモは、今回の実証を踏まえて他の地域でも展開するとしている。
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