大日本印刷(DMP)は5月9日、輝度と透明度が向上したプロジェクター用の透明スクリーンを開発したと発表した。従来製品に比べ、明るい場所でもより鮮やかな映像を空中に浮かび上がらせる演出ができるという。
市販の単焦点プロジェクターから投写した映像が、空中に浮かんでいるように見せられる板状の樹脂製スクリーン。独自開発の特殊な光学レンズを用いることで、透明度を高めながら視聴者に光を向ける技術の開発に成功。従来製品よりも鮮明さが増した表示が実現したという。
同社の従来製品は、ガラスやアクリル板に貼り付けて使うフィルムタイプ。透明度が低く、用途が限定されていたという。新製品では、より透明度が求められる店舗のショッピングウィンドウやショールーム、イベント会場、車載など、さらに自由な設置を実現できるとしている。
公共施設や店舗、イベント会場などでの利用に向けて、空間デザインや映像の作成、配信などを組み合わせたシステムを提供し、2021年度には年間7億円の売り上げを目指す。
透明スクリーンを使う用途として、「バーチャルYouTuber」や「初音ミク」など、仮想のキャラクターを現実のイベント会場に出現させるような演出が広がっている。同社広報によれば、そういったキャラクターを表示する用途での活用や、2020年の東京五輪に向けて(透明スクリーンの)需要が広がることを想定しているという。
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