3Dスキャンした足のデータを基に、AI(人工知能)が自分に合う靴を選んでくれる――そんなサービスを可能にする技術を、フリックフィット(東京都目黒区)が開発した。顧客が店頭の専用スキャナーで両足を3Dデータ化。あらかじめ店舗側が登録しておいた靴の内寸データと比べ、サイズが合うものを選んで提案する。
フリックフィットが独自開発した技術「シューデジタイザ」を活用する。靴を販売する店舗がシューデジタイザを利用し、木型などを使うことなく靴の内寸をスキャンし、クラウド上にデータを登録しておく。
一方、顧客の足の計測には「フットデジタイザ」という技術を使う。顧客が靴を脱いで台に乗ると、15秒ほどで両足のサイズをスキャンし、3Dデータ化できるという。米Intel製の3D深度センサー技術「RealSense」を採用している。
フットデジタイザが計測した足のデータがクラウドに送信されると、事前に登録しておいた靴のデータを基に、AIがクラウド上で「フィッティング」を行い、サイズに合った靴を提案。顧客のスマートフォン画面上に靴を表示する。
同社によれば、靴のサイズには共通の基準がなく、国やブランド、メーカーなどによってサイズがまちまちで、顧客や販売員にとっても、顧客の足に合う靴を見つけることが難しくなっていた。特に女性のパンプス選びに悩む人も多く、この課題を解決しようと、新技術を開発したという。
フリックフィットは、1足ずつ試着して履き心地を確かめる必要がなく、オンラインショッピングでも自分に合う靴を見つけやすくなるとしている。今後は実店舗やオンラインショップ向けにサービスを提案。海外展開も進める考えだ。
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