米Googleは6月27日(現地時間)、同社の主要収入源である広告事業の各サービスの再編を発表した。18年以上続いた「AdWords」や11年前に買収した「DoubleClick」などの名称が消え、「Google Ads」「Google Marketing Platform」「Google Ad Manager」に再編する。
ユーザーのモバイルや動画へのシフトを反映し、複雑さを増す広告市場に適用するための再編という。基本的な機能は大きくは変わらない。料金も変わらない。「新しいブランドにより、広告主とWebサイトオーナーが最適なソリューションを的確に選べるようになり、消費者に信頼性の高い広告を提供できるようになる」とGoogleは説明する。
AdWordsは、同社が2000年にデスクトップ検索上のテキスト広告のために立ち上げた広告プラットフォーム。その後段階的にYouTubeやGmail、Googleマップなどに表示するテキスト以外のフォーマットの広告もサポートしていった。米Search Engine Landのインタビューによると、テキスト(ワード)以外のフォーマットもサポートすることを表すため、名称を変更する。
「DoubleClick」は、Googleが2007年に31億ドルで買収したオンライン広告配信サービス。「Google Analytics 360 Suite」は、同社の解析ツール「Google Analytics」の有料版で、2016年に発表されたデジタルマーケティングのための統合スイートサービス。顧客から、DoubleClickのデジタルマーケティングツールと360Suiteの併用が便利だというフィードバックを受け、これらを統合する。
「DoubleClick for Publishers」は、Webサイトに広告を配信・管理するためのアドサーバで、「DoubleClick Ad Exchange」はGoogleがDoubleClick買収後に立ち上げた、パブリッシャー向けのリアルタイム広告インベントリ販売ツールだ。これらを統合して「Google Ad Manager」という名称にし、動画のライブ配信やAMP、モバイルゲームなど様々な場での収益化を支援していく。
なお、小規模なWebサイトやモバイルアプリ開発者向けの広告サービス「AdSense」と「AdMob」の名称は変わらない。
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