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進化するAppleの地図 その中身が明らかに

» 2018年07月02日 10時00分 公開
[MACお宝鑑定団]
MACお宝鑑定団

 Appleのマップに関する、Appleのインターネットソフトウェア&サービス担当シニアバイスプレジデントであるエディー・キュー氏、マップ&インフラ担当ヴァイスプレジデントのパトリス・ゴーティア氏へのインタビューをTechCrunchが掲載している

photo エディー・キュー上級副社長

 Appleは、2012年9月19日にリリースしたiOS 6でGoogleマップから独自マップに切り替えたものの、さまざまな理由で批判に晒され、ティム・クックCEOが謝罪するにまで至ってから6年が経過した。Appleはマップに対する開発投資を続けてきた結果、4年前にサードパーティ製マップデータから、Appleが独自に収集したデータによって構築する方針に変更し、Appleのマップは高速データを用いてリアルタイムにマップデータを更新するまでに進んだそうだ。

photo Apple Maps

 2015年頃から見かけられるようになった、Apple Mapsをよりよくするために利用するデータを収集するための自動車「Apple Maps vehicles」に、マシュー・パンザリノ記者が乗車し、どのような機材でデータ収集が行われているのかを初めて明らかにしている。

 車の天井に設置されたGPSに加えて、レーザーを使って物体との距離を測定する「LIDAR」が4つ、高解像度撮影カメラが8台、後輪に正確な距離を測る物理的な測定ツールなどが装備されていて、車の床にはMac ProとSSD RAIDがボルトで固定されているそうだ。

 Appleは完璧なプライバシー保護を保ちつつ個々を識別できる形で離散情報を頻繁に取得し、連続的にしたビッグデータ「プローブデータ」を活用し、地上検証データと高解像度衛星データを結合させた新しいデータ収集も行っているという。

 Appleのマップ開発本部には、何千人ものスタッフと何百人もの編集者によってマップツールが使用されており、また、各国のローカルルールや習慣に合わせた微調整も行ってるそうだ。

 例として、アメリカと日本では、拡大縮小した場合の情報増加段階が違ったり、道路を曲がる時の角の示し方が違うなど膨大な相違点がある。

 エディー・キュー氏は「我々がやっている仕事のレベルは誰もやっていないと思う」と話し、来年からアメリカの一部地域で独自のデータから構築された、より詳細な地図を展開すると明らかにしたそうだ。

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