熊本地震の被害推定、衛星データ基に地図化 現地の航空写真400枚超も公開 国際航業

 航空測量や防災コンサルティングを手掛ける国際航業は、7月28日に熊本県で発生した最大震度7の地震を受け、人工衛星のレーダーデータによる建物被害の推定結果と、被災地の航空写真421枚をそれぞれ公開した。

 電波を地表に発射し、跳ね返りを受信して画像を作るSAR(合成開口レーダー)衛星のデータを活用。光学カメラと違い太陽光が不要なため夜間や曇天でも観測でき、大規模災害の直後に被害の全体像をつかむことができる。

Sentinel-1の2026/7/17と7/29の干渉画像
SAR衛星を用いた被害状況推定図
SAR衛星を用いた被害状況推定図(拡大)

 欧州のSAR衛星「Sentinel-1」(センチネル-1)のデータを利用した。地震の前後(2026/7/5~2026/7/17と、2026/7/17~2026/7/29の干渉ペア)でそれぞれ観測したデータを比べ、地表面の状態が大きく変わった場所を解析。家屋などの建造物に変状が起こっている可能性のある地域を図示した。

 図は、地震の揺れによる倒壊・屋根瓦の落下、液状化による傾き、火災による焼失などの被害だけでなく、比較した時期間で発生した増築・改築などの経年変化、地殻変動による地表面の変化などを含んでいる。

 被害の程度は、消失や全壊に相当するものを「極めて高い」とし、そこからの相対的な比較で「高」「中」「低」の4段階に分けた。「自治体が行う被害認定の基準とは必ずしも一致しない」としている。

ニュースリリースより。共同撮影:国際航業株式会社・パスコ
防災情報サービス「Bois」より

 航空写真は7月29日に航空機で斜めから撮影したもの。八代市の八代宮で、社殿の一部が倒壊している様子や、島原市の眉山で崖の表面が崩れた跡など、被害の様子が目視で確認できる。全421枚は同社の防災情報サービス「Bois」の無償版サイトで閲覧できる。

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