近頃はGoが大はやりである。Surface Go、Oculus Go、Amazon Go、ポケモンGo、Let It Go。「Goをつければうまくいく」という主張があれば、すぐに「PSP goのことを思い出してください」と反証を挙げる人も出てくる。そのくらいGoは目につくネーミングと言える。
まあ、昔からGoはかっこよかった。
古いところだと「マッハGoGoGo」、これをパクってOculus Goの連載タイトルにした輩もいるらしい。芸能界ではレツゴー三匹。
三船剛が操縦するマッハ号には未来的というか現代的というか、そんな機能が組み込まれている。特に素晴らしいのがギズモ号。Gボタンを押すマッハ号の前面から発射されるツバメ型ドローンだ。カメラを内蔵し偵察でき、Hボタンを押すとホーミングできる。
最近、これに近いことをやってる動画を見た。サンフランシスコでVloggerをしているエンジニアがMiniのルーフトップからドローンを発進させ、またそこに戻ってくる。走っている間は自車を上空から追いかけて撮影。まるで映画のようだ。
50年経つと、フィクションが実現してしまうのだ。
ハイテク関係のGoといえば、思い出されるのがGO Corporation。1987年に設立され、ペンを使ったユーザーインタフェースで注目を浴びたベンチャー企業だ。そのPenPoint OSはジェスチャーを多用したUIで、現在のタッチベースUIの先駆けと言える。一時期GOのCEOをしていたビル・キャンベル氏にインタビューをしたことがある。ビル・キャンベル氏はファイルメーカーの前身であるクラリスを立ち上げたことで知られ、スティーブ・ジョブズ復帰時にはIntuitのCEOとなっていたが、Appleの取締役としてジョブズを支えた。亡くなったのは2年前のことだ。
GOはハードウェアとしては成功しなかったが、創業者の一人であるジェリー・キャプラン氏は2005年にGOの技術をMicrosoftの技術者が盗用したと独占禁止法訴訟を起こしている。2008年にはWindows、タブレットPCのOSとハードウェアがGOの特許を侵害しているとして多額の補償金が裁判で認められている。この辺りの経緯は「シリコンバレー・アドベンチャー」という本を読むといいだろう。
そんな因縁のあるGoという名前がペンが使えることを売り物にしているMicrosoftデバイスに付けられたのは皮肉というかなんというか。
だが、Goと言えばGoogle。いま検索でGoと入力するとサジェストされるのはGoogleだ。追跡をしない検索エンジン「duckduckgo」ですら、Goの検索候補は「Google」なのだ。
GoogleはもちろんGo好きである。AlphaGo、Android Go、Files Go、そしてGo(Golang)。
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