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ソシャゲのチートにも「海賊版サイト」 知識なくても使える不正アプリ横行CEDEC 2018(2/3 ページ)

» 2018年08月27日 12時28分 公開
[村上万純ITmedia]

 人気のあるタイトルだと、ゲームデータを改ざんした不正アプリ(Android向け)が有料で販売されているという。「これまでは知識のある愉快犯によるチートもあったが、今はチートがビジネスになり、不正アプリやチートツールを組織的に販売する動きが出てきた」(高藤さん)

チート 想定される改ざん例

 Twitterで改造ツールを販売するケースもあり、公開範囲を限定する鍵アカウントを使われると対応が難しいという。

 こうした改ざんへの対策として、(1)root/Jailbreak端末であることをツールで検出する、(2)ゲームのソースコードを難読化し、ファイルを暗号化する、(2)ファイルのハッシュや署名情報などをオリジナルのコードと比較してファイルの改ざんを検出する、といった方法が挙げられた。

Windows向けゲームのリスク

 最近は「新規タイトルをスマートフォンとWindowsの両方で出すので、モバイルとPCの両方でチート対策をしたい」という要望も増えているという。高藤さんは、ブラウザゲームやSteam用ゲームの対策には「モバイルとは違うリスクがある」と指摘する。

チート プラットフォームの多角化

 「Windowsは、AndroidやiOSよりも長い歴史があるため、チートに詳しい人材や情報量、ソースコードの解析ツールやチートツールなどがモバイルに比べ豊富」(高藤さん)

 Windowsでは、メモリを改ざんしてゲーム内パラメータを書き換えるチートが昔から知られているが、これはパラメータ部分を暗号化したり、サーバ上で異常な数値を検出してブロックしたりすることで防げるという。

チート Windows向けゲームの改ざん例

 「被害をどう防ぐか、もしくは改ざんされたものをどう見つけるかを考えるのがいい」(高藤さん)

他社IPデータの流出、位置情報偽装の被害

 他社のIP(知的財産)とコラボするソーシャルゲームが増える中、未公開・非公開の画像や映像データの流出も問題になっている。

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