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ライフログで個人を識別する「ライフスタイル認証」、東大など5年計画で確立目指す

» 2018年10月10日 18時25分 公開
[ITmedia]

 東京大学は10月10日、三菱UFJ ニコスなど4社と協力して「ライフスタイル認証」の研究開発を進めると発表した。個人がスマートフォンなどのICT機器を利用した履歴(ライフログデータ)を用いて認証する技術。記憶(パスワード)や身体的特徴(バイオメトリクス)などに頼らず、利用者の負担が少ないという。

 スマートフォンの端末情報や位置情報、Wi-Fi情報、買い物履歴など、利用者が意識することなく収集・記録される電子データを解析し、個人の特徴を解析して認証に活用する試み。2013年から5年にわたり東京大学大学院情報理工学系研究科に設置した「次世代個人認証技術講座(三菱UFJ ニコス寄付講座)」で研究を進め、2017年1月には13の企業と5万7000人が参加者した大規模な実証実験を実施。端末や位置情報の他、運動履歴や電子チラシなどの情報を収集した。

 今回の取り組みでは、次世代個人認証技術講座の研究成果を引き継ぎ、新たに「次世代個人認証・行動解析技術社会連携講座」を開設(8月1日付)。三菱UFJ ニコス、凸版印刷、三菱電機インフォメーションシステムズ、日立製作所の4社と協力し、今後5年間で技術の確立と社会実装を目指す。「大学とシステム開発企業、ならびにサービス会社が連携し、一気通貫を目指す例のない試み」

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