客が商品を持ったまま、出口のゲートをくぐると自動で決済される――ローソンがそんな“レジ待ち不要”の店舗のデモンストレーションを、「CEATEC JAPAN 2018」(10月16〜19日、千葉・幕張メッセ)で披露する。2025年をめどにローソン全店舗で導入することを目指すとしている。
(1)利用客はあらかじめスマートフォンに専用アプリ(もしくは「楽天ペイ」アプリ)をインストールしておく、(2)店に入って購入したい商品を袋に入れる、(3)出口でアプリを起動して店舗端末にQRコードをかざす、(4)商品を袋ごとゲートに通す、(5)商品がまとめて認識され、スマホにレシート画像が送信される――という仕組みだ。
商品には電子タグ(RFID)が付いており、バーコードとは違い、1つ1つに固有のIDが割り当てられている。1つの袋に複数の商品が入っていても、ゲートに備え付けたスキャナーがまとめて読み取り、一瞬で決済が済む。
これまでもローソンは、客がスマートフォンアプリで商品のバーコードを読み取り、セルフ決済する「ローソンスマホペイ」の実証実験を実施。“レジ待ち”はなくなったが、客が自らバーコードを読み取る手間が発生していた。電子タグを利用し、そうした課題を解決する。
また、店舗のスタッフがレジ打ちなどに費やす時間が減るため、その分の時間を客への声掛け、商品のレコメンド、調理したての商品を提供する――といった、他サービスの充実に割けるという狙いもある。
ローソンの牧野国嗣氏(理事執行役員 オープン・イノベーションセンター長)は「店舗を全く無人にして巨大な冷蔵庫のようにすることは、冷たい感じがする」と話す。「ローソン最大の価値は、全国約1万4000店舗のネットワーク。スマホがあればネットで商品が買える時代に、店舗に来てもらうには動機付けが必要だ。(レジ打ちではなく他のサービスに人手を割けるようにし)人と人とのつながりを作り出したい」(牧野氏)
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