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» 2018年10月17日 07時00分 公開

CEATEC JAPAN 2018:「コンビニは消えない」 ローソン竹増社長が考える“未来のコンビニ”の姿

ローソンの竹増貞信社長が、同社が考える“未来のコンビニ”の構想を語った。デジタル時代は、人と人との触れ合いを大切にするおもてなしに重点を置き、リアル店舗の価値をさらに高めるという。

[村上万純,ITmedia]
ローソン ローソンの竹増貞信社長

 「小売業界は未曽有の競争が巻き起こっているが、コンビニエンスストアはなくならない。デジタルと共存する形でリアル店舗の価値を追求し続ける」――ローソンの竹増貞信社長が、10月16日に開催された「CEATEC JAPAN 2018」(千葉・幕張メッセ)の講演で、同社が考える“未来のコンビニ像”を語った。品だしや清掃など機械で代替できる業務は自動化を進め、人間のスタッフは来店者とのコミュニケーションなどの触れ合いを重視していく方針だ。

 「ゲームチェンジャーとなり、さまざまなチャレンジをしていきたい」と意気込む竹増社長は、「デジタルデバイスに頼って誰とも話さなくても生きていける便利な時代が来ても、人との触れ合いを大切なはず。温かい毎日を送る中核にローソンがあるようにしたい」と話す。

 日本国内で少子高齢化が進み、核家族や単身世帯が増える中、「ローソンとして高齢者や働く女性のサポートなどをする必要性を感じている」という。竹増社長は「コンビニは、町の便利屋からインフラになり、これからは生活プラットフォームになる」と主張する。

ローソン ローソンの歩み
ローソン

 同社は病院内コンビニの「ホスピタルローソン」を展開している他、今年9月には子会社ローソン銀行を開業し、金融サービスの提供を始めた。「病院、銀行などは既に取り組んでいるが、あらゆる年代の生活プラットフォームになることを考えると、今後は学習塾などとの連携もあり得るかもしれない」(竹増社長)

竹増社長が語る「2025年のローソン」

 「デジタル化を進めつつ、リアル店舗の価値も向上させたい」――竹増社長は描いている理想として“2025年のローソン”を次のようにイメージする。

 「客が入店するとカメラで顔認証し、AI(人工知能)がその人の生体情報や過去の購買履歴など、体調と嗜好(しこう)を瞬時に把握。店内調理マシンが個人に応じてカスタマイズしたメニューを提案し、その場で調理する。店舗内では、テレビ電話を介して遠隔地から栄養士による健康相談や医師による診断が受けられる。商品に電子タグ(RFID)を搭載し、スマートフォンの画面を専用端末にかざせばキャッシュレス決済も可能。イートインコーナーなど、リアルなコミュニケーションができる場を大切にしていく」(竹増社長)

ローソン 「未来のローソン」の理想像

 従業員の人手不足を解消するため、品だし、自動調理、清掃といった、これまで自動化が進んでいなかった分野にもメスを入れる。専用のスマートフォンアプリで商品のバーコードを読み込んで電子決済する「ローソンスマホペイ」などは導入してきたが、品だしや清掃などの業務は「1975年の店舗オープン以来驚くほど変わっていない」という。

ローソン オペレーションを自動化

 竹増社長は「年代関係なくみんなができる作業だから、これまで人間がずっとやってきていた。例えば、床掃除はモップをバケツの水に浸して足で絞ったりしている。しかし、そろそろこれらに焦点を当ててデジタルで代替していかないと、スタッフによる温かいおもてなしを維持することすらできなくなる」と苦笑する。

ローソン ローソンの店舗を地域のコミュニティーに

 「小売りは、ECとリアル店舗の対立構造が話題になるが、リアル店舗同士の競争も激しい。人と人のコミュニケーションや思いやりのある店を実現するためにデジタル技術を活用していきたい」(竹増社長)

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