英Financial Times紙が、Appleのジョナサン・アイブCDO(最高デザイン責任者)へのインタビュー「Jony Ive on the Apple Watch and Big Tech’s responsibilities」(定期購読者向け)を公開している。
デザインチームをApple Parkに集めることでセキュリティが向上することになる。情報漏れを防ぐことが理由だったのかとニコラス・フォークス記者が質問すると、アイブCDOは巧みに話題をそらしながら「遅かったということはなく、その時期に決まっていた。9000人もの社員を率いているので、1日で行なうのは無理だった。我々は最後のグループの1つ。何十年の歴史を持ち、初めに試作品をデザインし、制作したスタジオを離れるということなので、大きな意味を持つ、大切なイベントだ。スティーブが亡くなった日に私が戻ったスタジオでもある。ここがiPhoneやiPodが考案された場所だ」と述べた。
一カ所に様々な工業デザイナー、グラフィックデザイナーなどあらゆるデザイナーを集めたことに関して「Apple Parkへの移転は、大きく異なる専門家たちがついに一緒に働き始めるということを意味する。自信を持って言えるが、このようなことは初めてのことだ。工業デザイナーがフォントデザイナーの隣にて、その隣には試作品を作る専門家、さらにその隣には触感時術の専門家がいる……というような。世界で最も優秀な触感専門家が材料工学で博士号を取った者たちの隣に座っているわけだ」と述べている。
Apple Watchのように手首に着用するデバイスは実際の時計である必要があるのかという質問には「いや、これは手首に付けられた、様々な高度なセンサーを持つ非常にパワフルなコンピュータだと思う」と述べ「私も同じ考えだ。我々もiPhoneという商品に挑戦してきた。iPhoneの性能は、従来の電話の機能をはるかに超えている」と説明した。
「もしもあなた方が人類の将来を心配するならば、かつては存在しなかったものを創造した際には、その影響を考えたり影響を理解しようとすることに関心をもつだろう。それがAppleの企業理念でもあり、製品を生み出すということだけに終わらず、それからの責任を持つというAppleの文化でもあると思う」とアイブCDOは話したという。
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