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「Zaif大喜利選手権」Twitterトレンド入り 「承継同意」メールのタイトル話題に

» 2018年11月19日 14時23分 公開
[井上輝一ITmedia]

 「【日曜の朝に恐れ入ります】承継同意お手続きのお願い」――約70億円相当の仮想通貨が流出した仮想通貨取引所「Zaif」を、テックビューロ(大阪府大阪市)がフィスコ(東京都港区)に11月22日に事業譲渡する。そうした中、利用者へ事業承継の同意を求めるメールのタイトルがTwitterで話題になっている。

Twitterトレンドに「Zaif大喜利選手権」

 2社は10月10日、事業譲渡の契約を締結。10月22日からテックビューロがZaifユーザーに対し、資産や債務の譲渡承諾手続きのお願いのメールを連日送っている。

 そのメールタイトルが、初めは「<重要>承継同意に関するお手続きのお願い」といった硬めの文章だったのに対し、11月2日から

「【すぐに完了します!】承継同意お手続きのお願い」

「Zaif大喜利選手権」のYahoo!リアルタイム検索結果

 ――と、墨付き括弧で強調文が追加された。その後は【2タップで即完了】【お手間はとらせません】【全員に1000ZAIFプレゼント!】【毎日恐れ入りますがお願いです】【一度お手続きして頂けませんか】などのタイトルでメールの配信を続けている。

 これに関心を持ったユーザーの一部が、「#Zaif大喜利選手権」として墨付き括弧の中身を独自に考える投稿を19日ごろから行い、Twitterでトレンド入り(東京設定)したというわけだ。

承継同意に未承諾のユーザーに対し、連日送られてくるメール

「承継同意がないと、返還請求に応じられない可能性」

 承継に未承諾のユーザーに対し、このようなタイトルのメールを送り続ける意図について、テックビューロの広報は「テックビューロが解散することもあり、承継同意をしていただかないと、仮想通貨の返還請求などに応じられない可能性が高い。同意のお願いを送り続けているのは最大の誠心誠意だ」と取材に応えた。

 承継同意したユーザー数はZaif事業の譲渡価額に反映されるという事実もある。フィスコが10月10日に発表した「持分法適用関連会社における事業の譲受けに関するお知らせ」によれば、Zaif事業の譲渡価額は、55億円から(1)利用者数による調整と(2)ハッキング対応費用による調整を行った金額だとしている。

持分法適用関連会社における事業の譲受けに関するお知らせ

 承継に同意しなかったユーザーの属性に応じ、1人当たり定められた金額が譲渡価額から控除される。また、ハッキング対応費用は約51億8000万円。これらを55億円から差し引いた額は約3億円になるとフィスコは想定している。

 承継同意手続き期間は、事業譲渡前日の21日まで。それまでメールの案内は続くとしている。

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