機械翻訳時代に英語を学ぶ必要はあるのか?(1/2 ページ)
日常生活の中で、AI(人工知能)技術を活用した機械翻訳サービスを使う機会が増えている。特によく使うのは「Google翻訳」。仕事で英文のプレスリリースや論文を読むとき、英語でビジネスメールを送るとき、SNSで好きな外国人タレントの投稿を読むときなどによく使う。Google翻訳は、2016年11月にディープラーニングを導入してアップデートされたことで、翻訳精度が大幅に向上した。
海外旅行や出張に行ったときも、昔と比べると随分コミュニケーションが楽になった。言葉が通じないときはスマートフォンに向かって日本語をしゃべれば、翻訳アプリが自動で現地の言葉に翻訳してくれる。観光地の周辺でタクシーに乗ると、ナビゲーション兼翻訳用として運転席にスマホが設置されていることもある。
これだけ便利になってくると、もう英語を勉強しなくてもよいのではないかと思う人がいても不思議ではない。人によってはスマホだけで事足りることもあるだろう。しかし、「英語を勉強する必要はない」とも言い切れない。理由はいくつかある。
機械翻訳にどこまで頼れるか
英語が分からなくて一番困るのが、対面で外国人とコミュニケーションするときだ。日本で外国人観光客に道を聞かれる程度ならスマホの翻訳アプリを駆使して切り抜けられると思うが、海外出張などビジネスの現場ではそうはいかない。早口で難解な言葉をしゃべられるともうお手上げだ。また、こちらの発音がまずいときもなかなか聞き取ってもらえなかったりする。インタビューでは人間の通訳は不可欠だ。
「illi」(イリー)や「POCKETALK」(ポケトーク)といった翻訳デバイスも普及してきたが、スマホと同じでデバイスを自分の口元に近づけて話し、相手にデバイスを向ける必要があるので、ビジネスの現場ではまだ使いにくい。デバイスやアプリを介すことによるタイムラグは今後ますますなくなっていくのだろうが、文脈理解や精度の問題は付きまとう。現時点で機械翻訳に全面的に頼るのは厳しい。
しかし、機械翻訳によって英語が身近な存在になったのは事実だ。読み書きに限ると、ビジネスメールで定型文を送るのは楽になったし、長文英語もまず自動翻訳してしまってから概要をざっくり把握してから内容を精査する、ということが可能になった。ただし、内容に問題がないかどうかを判断をするのは人間なので、やはり語学力は必要になる。
日本人が苦手とされるスピーキングやリスニングについても、AIで学習を後押ししようとする動きがある。
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