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ホンダ、「CES 2019」で事業パートナーを大募集 ロボディクス、モビリティー、エネルギーの各分野で

» 2018年12月12日 15時45分 公開
[ITmedia]

 ホンダは12月12日、来年1月8日から米国ラスベガスで開催される世界最大級の家電見本市「CES 2019」の展示概要を発表した。2年前の「CES 2017」でオープンイノベーションの推進を宣言した同社。今回は具体的な技術を紹介しながら、「研究開発の促進と事業化に向けたパートナーを募る」としている。

「Autonomous Work Vehicle」(オートノマス ワーク ビークル)

 「Autonomous Work Vehicle」(オートノマス ワーク ビークル)は、「CES 2018」に出展した「3E-D18」をベースに開発した自律移動モビリティーのプラットフォーム。アタッチメントの交換でさまざまな用途に活用できるのが特徴だ。

 既に米国では複数のパートナーと実証実験を開始している。例えばノースカロライナ州の大規模太陽光発電所では除草作業に、カリフォルニア大学デービス校では試験農場のモニタリング作業用に、またコロラド州の消防隊では機材搬送、山火事など危険な場所では偵察や通信サポートを行っている。

 「Honda P.A.T.H. Bot」(パスボット)はAIで周囲の状況を認識し、人や障害物を避けながら移動するロボット。P.A.T.H.は、Predicting Action of the Humanの略で、人の行き交う公共空間で、人々に不安を与えることなくスムーズに移動できるという。最高時速は6キロ。

「Honda RaaS Platform」(ラース プラットフォーム)の概要

 「Honda RaaS Platform」(ラース プラットフォーム)は、ロボットに必要なデータの蓄積やロボット間連携といった共通機能をAPIやSDK(ソフトウェア開発キット)などの形で提供。シームレスなロボティクスサービスの実現を目指し、サービスを一緒に創造していくパートナーを求めている。

「Honda Omni Traction Drive System」(オムニ トラクション ドライブ システム)

 「Honda Omni Traction Drive System」(オムニ トラクション ドライブ システム)は、ロボティクス研究から生まれた独自の車輪機構。前後・左右・斜めなど、360度自由自在に移動できるのが特徴で、既にパーソナルモビリティー「UNI-CUB」(ユニカブ)の車輪機構として採用されている。

 また日本電産シンポと共同でライセンス生産を開始。日本電産シンポの無人搬送台車「S-CART」(エスカート)として2019年初頭に実用化される見通しだ。

日本電産シンポの無人搬送台車「S-CART」(エスカート)

 SAFE SWARM(セーフ スウォーム)は、コネクテッドカーの車車間/路車間通信技術を活用して車線変更や合流をアシストする技術コンセプト。大群でも互いにぶつからずに泳ぐ魚の群れ(=Swarm)のようにクルマの流れをスムーズにすることを目指している。ホンダは2年前の「CES 2017」でSAFE SWARMのコンセプトを発表し、18年初頭から米国オハイオ州の州道33号線で実証実験を行っている。

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